10月6日(日)、富山市にある「高志の国文学館」で藤子不二雄Ⓐ先生のトークショーが開催されました。
この日から同館で「藤子不二雄Ⓐ展 -Ⓐの変コレクション-」が始まるので、それを記念したイベントです。
【イベント概要】
[日 時]10月6日(日)10:30~
[会 場]当館研修室101
[定 員]72名(先着順)
◎参加無料 ◎申込必要
この概要を知ってすぐ電話して予約申込みをし、参加する権利を得られました。権利を得る前から行き帰りの高速バスのチケットを買ってあったので、権利を得られてホッとしましたし、何より非常に嬉しかったです。あとは当日を待つばかりです。
当日の午前8時台に高志の国文学館に着くと、すでに開館を待つ列ができていました。列のあちこちに知った顔が!
開館してすぐに席取りに向かい、前から3列目を確保できました。
確保後は、知人たちとおしゃべりをしたりグッズショップを眺めたりしてすごしました。
いよいよトークショーの開始時間が訪れ、盛大な拍手に迎えられてⒶ先生が登場!
司会の方からⒶ先生のプロフィール紹介があって、さっそくトークに入っていかれました。
トーク中は、司会者が話を回したり聞き手がいたりするわけじゃなく、Ⓐ先生がお一人でずっとしゃべり続けるかたちでした。
テンポのよい軽快な名調子で氷見のお寺で生まれたこと、お父さまの突然の死、藤本先生との出会い、『新寶島』を読んだときの衝撃、デビュー(『天使の玉ちゃん』)の経緯、『四万年漂流』がすぐに打ち切られたこと、富山新聞社時代にラジオ欄で失敗したこと、藤本先生から上京しようと誘われたこと……などを語られました。
富山が会場とあって富山時代のお話がメインでしたが、上京間もない頃の出来事(原稿大量落とし事件など)や、週刊少年誌創刊時にサンデーとマガジン両誌から連載依頼があったことなども披露。
話を端折ったところを補うため「詳しいことは『まんが道』を読んでください」とおっしゃって、会場の笑いを誘われました。
トークの締めは『少年時代』に関するお話。ご自分の疎開体験や終戦を知ったときのお気持ちなどを語られました。『少年時代』連載時の裏話、映画製作時の苦労、井上陽水さんに主題歌を依頼したときのエピソードも聞かせてくださいました。
そして、イベントの最後の最後、Ⓐ先生は最近親交のあるしょこたんがお誕生日プレゼントで描いてくれたイラストを掲げられました。
Ⓐ先生ご本人が忘れているキャラクターまで描いてくれてとても嬉しかったということで、自慢するためあちこち持ち歩いているそうです♪
1時間ノンストップの素敵なトークで会場を笑いと感動とオーラで包む85歳!そのお元気さに圧倒され魅了されました。
トークショーの定員は72名でしたが、会場に入りきれなかったお客さんのためライブビューイングも行なわれました。
Ⓐ先生のマネージャーさんが会場で私を見つけて声をかけてくださったのも嬉しかったです。
「Ⓐ先生が観客の前に出られるイベントって久しぶりですよねえ」とうかがったら、2017年3月の「まんが道大解剖」発売記念トークイベント以来になるとか。
「今ここに一緒にいる面々は、生のⒶ先生のお姿を初めて見る人が多いんですよ!」とお伝えしたら、藤子スタジオのGさんが「今日登場するのはAIだよ(笑)」と冗談で返してくださいました。
久しぶりにⒶ先生が観客の前に出られたイベントですし、ご年齢のことを慮れば、今後もそういうイベントはそう多くは開催されないと思うので、参加できてほんとうによかったです。そのうえ、Ⓐ先生のご出身県である富山でⒶ先生のお話を聞けたわけですから、ファンとしてとてつもなく嬉しいことです。
いろいろな人や物事に感謝したいです。