中部国際空港-セントレア-

 ほとんど藤子不二雄とは関係のない話だが、先日、愛知県常滑市中部国際空港-セントレア-へ行ってきた。飛行機に乗ってどこかへ旅立つためではなく、今年2月に開港し、その賑わいぶりや南セントレア市騒動などで話題をふりまいた中部国際空港がどんなものか、ミーハー気分で見物に出かけたのだ。


 飛行機に乗るのが目的でなくこの空港そのもので遊ぼうと訪れた客が向かうべきフロアは4階である。そこには、中央の広い通路を境に「ちょうちん横丁」「レンガ通り」という二区画の商業施設があり、とくにちょうちん横丁は、飲食店をメインとしたレトロな外観の商店がいくつも軒を並べ、一種のテーマパークのような空間になっている。
 さらに4階中央の通路を歩いて屋外へ出ると、全長約300メートルという大パノラマのスカイデッキが前方へのびている。ここから、飛行機が離着陸する様子を眺めることができるし、天候に恵まれれば伊勢湾を挟んだ向こう側に三重県の景色を展望できる。私が行ったときは視界が悪く三重県方面まで見渡せなかったが、伊勢湾の彼方に沈んでいくオレンジの夕日は、その色合いと輪郭の揺らぎが妙にきれいだった。


 こういう場所へ出かけても藤子不二雄に関係のあるものを探したくなるのが私の習性だ。探したところでこれといったものは見つからなかったが、あえて言えば、レンガ通りに店をかまえる玩具店「yb.Friend’s」に、ドラえもんグッズ各種(携帯電話用小物、タオル、食器、弁当箱など)を集めた棚があり、同じくレンガ通りの書店「丸善」に、てんとう虫コミックスドラえもん プラス』1巻や「もっと!ドラえもん」創刊号が置かれていた。どのドラえもん商品も、ここでしか買えない、というものではないのが残念だ。これがキティちゃんになると、この空港の所在地である常滑市にちなんだ「とこなめキティ」というグッズ群が売られていたのだが、ドラえもんについてはそういうものは見つからなかった。
 それで結局、ドラえもん関係の商品は何も買わず、ちょうちん横丁にある駄菓子屋「吉田商店」で、名古屋限定の鉄腕アトムカンバッジを購入したのだった。そのバッジでは、アトムたちが、名古屋まつりのメインイベントである英傑行列の扮装をしている。


 愛知県では、2月にこの空港が開港したほか、3月から愛知万博が開かれている。万博会場の「愛・地球広場」エキスポビジョンで「地球に吹く風〜世界から広場へ」という映像が流れ、その案内役を「わさドラ」がつとめているということなので、最低一度は足を運んでみる予定だ。まあ、それだけのためにわざわざ万博へ行くわけでもないが…。私は、幼い頃に大阪万博に行っているのだが、そのときのことはまったく記憶に残っていない。



ドラえもん関連記事情報
・「女性自身」5月10日+17日合併号(光文社)に、〝新キャストも「家では話題にしません」大山のぶ代(68)ドラえもん卒業で「なぜかスリムに…」夫の心配〟という記事が載っている。大山のぶ代さんが新生ドラえもんを観てどんな感想を持ったのか、夫の砂川啓介さんに取材した記事だ。そこで砂川さんはこう言っている。
「新シリーズも見ていると思うのですが、ああだこうだとはいっさい口にしないんです。僕のほうから感想を言ってみても、『ふーん、そう』って(笑) 実は3月の卒業以降は、ドラえもんのことは、お互いあまり話題にしていないんです。もちろん忘れてしまったわけではありません。だって家はドラえもんグッズでいっぱいですからね」


・「朝日新聞」4月29日(金)テレビ欄「試写室」で、本日放送の新生『ドラえもん』第3回の感想が書かれている。
「声が変わると性格まで変わるのか。声優が交代して3回目の今回。ドラえもんは、頼りがいのある兄貴のような存在から、陽気な同級生のお友達になっていた」「実は変わったのは声だけではない。大人も楽しめる物語が増えた。ドラえもんの黒目が大きくなり、絵柄も原作に近づいた。新しいドラえもんに慣れるまで、少し時間がかかるかもしれない」「のび太を諭すドラえもんは、重みがなくなったかわりに軽快になった。新旧ドラえもん、あなたはどっち派かな」