3月10日は藤子不二雄A先生のお誕生日

 3月10日は、藤子不二雄A先生のお誕生日でした。75歳になられました。
 A先生のお誕生日を心より祝福し、ますますお元気でご活躍されることをお祈りいたします。

 お誕生日の前日にあたる9日(月)に、藤子不二雄ファンサークル「ネオ・ユートピア」の主催で藤子A先生のお誕生日を祝う会が催されました。幸運なことに私もその会への参加資格を得られ、東京の藤子スタジオまで行ってまいりました。
「今年の誕生会はA先生の実際のお誕生日の前日に行なう」→「それはA先生にとって74歳最後の日になる」→「だから今回はA先生の74歳からの卒業式を挙行しよう」という企画でした。


 A先生を祝福するメンバーは、NUの会員7人とスタッフ3人。計10人が、広いとは言えない藤子スタジオの応接室にぎゅうぎゅうとお邪魔し、A先生の登場を待ちます。応接室には、藤子Aキャラのフィギュアやモニュメント、色紙、写真、記念品などが所狭しと並んでいて、眺めているだけでうっとり。
 A先生が姿を現すと大きな拍手が! 目の前に敬愛する藤子A先生がいらっしゃる! その感激はとてつもなく大きくて深いです。


 そうして、この企画の幹事であるMさんの司会で「藤子A先生の74歳からの卒業式」が始まりました。
 詳しくは「ネオ・ユートピア」の会誌で書く予定ですが、卒業証書授与、花束贈呈、寄せ書き、送辞、校歌斉唱(『少年時代』の替え歌)などが式のメニューでした。
 送辞では、参加者のうち数人が、それぞれ単独でA先生へ贈る言葉を読み上げました。ある女性は、一生会えないと思っていたA先生を目の前にした喜びで、涙を流しながら送辞を朗読。私も読んだのですが、緊張と感激で声が震ってしまいました^^


 卒業式が終わると、各々が持参したプレゼントをA先生にお渡ししました。私は、ミス・ドラキュラのスカートがマリリン・モンローのごとく風でまくれあがる絵にモンローの写真をコラージュしたイラストを額に入れて贈らせていただきました。
「先生はモンローがお好きですか」と尋ねたら、「あんまり好きじゃないんだよ(笑)」とのお答えで、私は思わず「ズコッ!」とずっこけそうになりました^^ あの時代の女優さんだと、モンローのような女性っぽさがぷんぷんした人はあまり好みじゃなく、どちらかというと男っぽい感じの女優さんがお好きだったとのこと。まあ、A先生がモンローをあまりお好きじゃないことがわかっただけでも私には収穫でした(笑)



 その後は、A先生とフリートーク。1時間以上、A先生の楽しいお話を聞かせていただきました。
 テラさん(寺田ヒロオ先生)の偉大さを熱っぽく語っておられたのがとても印象的。
 王貞治さんや井上陽水さん、宮沢りえさん(+りえママ)、吉行淳之介さん、伊集院静さんらとの交遊エピソードも面白かったです。奥様とのなれそめや、編集者との相性がいかに大事か、といったお話も。
 それから、アニメ『笑ゥせぇるすまん』の主題歌『孤独の唄』(唄:梅沢富美男、作詞:藤子不二雄A、作曲:伊藤薫)はA先生のカラオケの十八番で、ご自分でとても気に入っている曲だそうですが、いまいちヒットしなかったので、みんなにもカラオケでどんどん歌ってほしい、と先生から要望がありました。A先生のこのご要望は広く伝わったほうがよいと思うので、このブログでも伝えさせていただきました^^



 最後にみんなで藤子スタジオの外へ出て、A先生を囲んで集合写真。A先生は一人一人と握手をされ、スタジオの中へ戻って行かれました。我々は先生の後ろ姿を見送ります。
 おみやげとして「ブリヂストンカレンダー」をいただきました。このカレンダーの6月をA先生のイラストが飾っているのです。
 
 なんと、A先生の直筆サイン入り! ありがたや、ありがたや。

 

 今年の誕生会の写真は手元にないので、4年前(2005年)の会で撮ってもらった写真を掲載しておきます。

 A先生の隣にちゃっかり座っているのが私です^^ 今年は、この席よりもうひとつA先生から離れた席に座りましたが、それでも先生のすぐ近くだったの幸福感たっぷりでした。



 ※藤子A先生から直接うかがった情報
週刊文春」3月12日号、ブルボン小林氏の「マンガホニャララ」というコラムで、藤子A先生の旭日小綬章受章を記念した「感謝の会」に氏が出席したときのことが書かれています。このコラムでブルボン小林氏は、藤子A作品は自立して家族を助ける少年をよく描いていると指摘し、麻生総理が今こそ熟読すべきは藤子A作品だと訴えています。
 A先生は、自分のマンガにそういう傾向があることを、ブルボン氏に言われてみるまで意識していなかった、とおっしゃっていました。