『のび太と空の理想郷』公開前夜

 『のび太と空の理想郷(ユートピア)』の公開がついに明日(3月3日・金)からスタートします。

 この映画のタイトルを知った瞬間から藤子先生の初期作品『UTOPIA 最後の世界大戦』(1953年、足塚不二雄名義で発表)を勝手に連想して、その点でちょっとばかりテンションが上がりました。

 ここ何日かは、その『UTOPIA 最後の世界大戦』を読み返したり、ユートピアの語の発祥であるトマス・モアの『ユートピア』をはじめユートピア関連の本をパラパラとめくって「おお、こんなユートピアやあんなユートピアがあったんだ!」などと思いながら映画公開に備えました。公式の情報やプロモーションよりも、自分の勝手な思い込みや思い入れで公開前の気分を盛り上げております・笑

 

 「ユートピア」という語に私がこんなに心惹かれるのは、『UTOPIA 最後の世界大戦』の影響が最も大きいのですが、かつて存在した史上最初で最後の藤子不二雄公認FC「ユートピア」を思い出す、というのも大きいです。会誌の創刊号に載った「発刊のごあいさつを」をご覧ください。

 藤子ファンとして「ユートピア」という語に憧れやロマンを感じさせる文章じゃないでしょうか。

 

 

 さらに、私が『のび太と空の理想郷(ユートピア)』というタイトルだけでテンションが上がったのは、ドラえもん好きのうえディストピア小説好きの私に何かを期待させた、という理由もあります。

 じっさいにはどんな内容の映画なのか未知数ですが、公開前にこれだけそそってくれたことには感謝したいです😊

 

 映画に関してなるべく事前情報を入れずに来たので、まるっきり的外れの備え方をしてしまったのかもしれませんが、「理想郷」と書いて「ユートピア」と読ませるこのタイトルだけで、すでにだいぶ堪能させてもらった気がします。人類はその歴史のなかで様々なユートピアを思い描いてきました。はたして、今回はどんなユートピアが見られるのか!?