リイド社のSPコミックス LEED CAFE COMICS『魔太郎がくる‼[熾烈!魔太郎vs切人]』が出ているのを近所のコンビニで見つけて購入しました。
5月28日発売の本です。
私が把握している限りでは、このレーベルの『魔太郎がくる!!』はこれが2冊目になると思います。
本日(5/27)、地元CBCラジオの番組を聴いていたら、ささやかな藤子ネタが出てきました。
ほんとうに、ささやかですが……。
その番組では、『ハリー・ポッター』シリーズの作者J・K・ローリングが新作ファンタジー小説をWebで先行無料公開した、という話題が取り上げられていました。出演者のあいだでその小説を日本語に訳しながら読みましょう…といった話になったとき、アナウンサーさんの一人が「ほんやくコンニャク」と言おうとして「つうやくコンニャク」と言ってしまい、すぐに正しく言い直す、という瞬間がありました。
そんなふうに、CBCラジオの番組でたまたまささやかな藤子ネタに遭遇するということが、先月(4/5)にもありました。
ぼんやりとラジオを聴いていたら、突然『忍者ハットリくん』と聞こえてきたので、ただちに耳をそばだてました。かにかまの愛好者らしき人物が、かにかまへの愛と知識を語っているところでした。
その人物は、ちくわを大好物とする獅子丸に対抗してかにかま好きになったのだそうです(笑)
そうした他愛ない藤子ネタであっても、藤子ネタを期待していない番組などで偶然に遭遇すると、なんだかちょっぴり得した気分になるのでした。
先日、部屋の整理整頓をしていて、この本が発掘されました。
2004年に台湾で刊行された、藤子・F・不二雄先生の伝記本です。
タイトルに「藤子不二雄」とありますが、表紙画が示すとおり、藤子F先生の伝記です。
巻末の年表も、F先生のものだけです。
とはいえ、F先生とⒶ先生の出会いから始まって、二人で一人の藤子不二雄時代のエピソードがいろいろと書かれているようなので、「藤子不二雄の伝記」といっても全然間違っていません。
この本、挿絵がちょっとユルくて、イイ味出してます。
ペンネームを「藤子不二雄」と決めた場面です。Ⓐ先生のメガネが描かれてないので、パッと見「誰?」という感じがします(笑)
F先生のレアな無精ひげ姿!?
藤子・F・不二雄先生の生涯を、その少年時代(Ⓐ先生との出会いあたり)から綴った伝記本といえば、日本にはこんな本があります。
・小学館版学習まんが人物館『こどもの夢をえがき続けた 「ドラえもん」の作者 藤子・F・不二雄』(まんが:さいとうはるお、シナリオ:黒沢哲哉、1997年)
・ちくま評伝シリーズ・ポルトレ『「ドラえもん」はこうして生まれた 藤子・F・不二雄』(構成・文:中島佳乃、巻末エッセイ:瀬名秀明、2014年)
ちくま評伝シリーズ『藤子・F・不二雄』には、参考文献のひとつとして私の著書が記されています。そのぶん、すこし余計に愛着を感じてしまうのでした♪
「ガクマンプラス」2011年9・10月号に掲載された『藤子・F・不二雄物語』(まんが:姫野よしかず)も、(話の導入は現在の場面からですが)F先生とⒶ先生の出会いが描かれています。
刊行当時に話題を呼んだ『ドラえもん物語 ~藤子・F・不二雄先生の背中~』(2017年)は、むぎわらしんたろう先生が実際に間近で見てきたF先生のエピソードを描いているので、F先生の子ども時代は出てきません。むぎわら先生の子ども時代なら出てきますよ♪
2人の藤子先生の出会い、そしてそれ以後の藤子先生の歩んだ道のりをたっぷり描いた本といえば、Ⓐ先生の自伝的マンガ『まんが道』がその筆頭格でしょう。
私が、藤子先生の子ども時代からトキワ荘時代のエピソードの数々を、感動とともに知ったのも『まんが道』でした。
が、先に紹介した伝記本と違って、『まんが道』はノンフィクションではありません。Ⓐ先生による脚色や創り話も込みで楽しむ作品ですね。
ノンフィクションであり、分量的にも内容的にも充実した藤子先生の伝記本ということなら、やはり『二人で少年漫画ばかり描いてきた ―戦後児童漫画私史』が最高峰ですかね。藤子先生による本格的な自伝本です。
「文庫版のためのあとがき」を含めても1980年までの記述でして、それ以降のエピソードは書かれていませんが、それにしたって、量的にも質的にも最高の“藤子不二雄の伝記本”ではないでしょうか。
『二人で少年漫画ばかり描いてきた』は、主にⒶ先生が本文を執筆し、各章の短い「前書き」をF先生が書いています。
Ⓐ先生はほかにもいろいろな機会にご自分たちのエピソードを書いています。結局のところ、“藤子不二雄の伝記”の最大最高最良の書き手はⒶ先生、ということなのでしょう。
そんなⒶ先生の最新の言葉を読めるのが、5月15日発売の「ビッグコミック」6月増刊号『人生ことわざ面白“漫”辞典』第65回「弱り目に、祟り目Ⅱ」です。
アウトドア志向でパーティー好きのⒶ先生ですから、コロナ禍による閉じこもり生活が続いてだいぶ参っておられるご様子です。
さて、先に小学館版学習まんが人物館『藤子・F・不二雄』を紹介しましたが、同じレーベルから『手塚治虫』も出ています。
この本の巻末の解説文をF先生が書いています。
F先生は冒頭から、手塚先生のことを「恩人」「先生」「大先輩」「天才まんが家」と連射のように敬意を表し、文章の終盤では「『新宝島』が世に出た1947年をもって、元号は“手塚元年”にしたいと思っているほど』と手塚先生への心酔ぶりを全開にしています。
小学館版学習まんが人物館『手塚治虫』の発行は1996年4月なので、1996年9月に亡くなられたF先生にとって、この解説文は最晩年に書かれたもの、といってよいと思います。F先生は文字どり人生の最後まで現在進行形のホットな手塚ファンだった、ということが伝わってくる、熱い解説文です。
小学館の編集者(千葉和治氏)が手塚先生のことをちょっと批判的に語ったら、F先生に火の出るほど怒られ、1週間ほど先生の事務所に出入りさせてもらえなかった……。
という話があります。F先生がプロの漫画家として大成してもずっと生粋の手塚ファン、熱烈な手塚信者だったことがうかがえるエピソードです。
(藤子・F・不二雄大全集『ミラ・クル・1/宙ポコ/宙犬トッピ』(2010年発行)の巻末解説参照)
「藤子不二雄さんが“一人で一人”に30年ぶりにもどって、藤子不二雄Ⓐさんと藤子不二雄Ⓑさんになった。」
と記されているところで目がとまりました。
藤子先生のコンビ解消後のペンネームを誤記する事例は(たとえば、藤子・Ⓐ・不二雄のように)たまに見かけます。これもそんな事例のひとつです。
この誤記が載っていたのは、1988年3月、財団法人日本郵便友の会協会が発行した、この冊子です。
寄付金つき年賀はがきの寄付金の配分を受けて制作されたものらしいです。
この冊子に、藤子不二雄コンビ解消直後の藤子不二雄Ⓐ先生インタビューが掲載されており、コンビ解消の事実を紹介する文章に「藤子不二雄Ⓐさんと藤子不二雄Ⓑさん」という記述が含まれているのです。
ケアレスミスですね。
コンビ解消直後のタイミングで、ファンですらまだ新しいペンネームになじんでいないような時期でしたから、この文章を書いた方が「藤子不二雄Ⓐがいるならもう一人はⒷだろう」みたいな感覚で誤記してしまうのも無理はなかったのかもしれません。
むろん、正しくは「藤子不二雄Ⓐさんと藤子不二雄Ⓕさんになった」です。
コンビ解消によって、安孫子先生は「藤子不二雄Ⓐ」、藤本先生は「藤子不二雄Ⓕ」というペンネームを使うことになりました。
藤本先生のほうは、1年ばかり「藤子不二雄Ⓕ」を使ったあと、「藤子・F・不二雄」に改名しています。Fを真ん中にしたらミドルネームみたいでかっこいい、という石ノ森章太郎先生のアドバイスを受けてのことらしいです。
きのう(5月18日)、またひとつ年齢が増えました。
とっくに、ひとつ増えて嬉しい年齢ではなくなっていますが、
この日(自分の誕生日)があったから、いま自分がここにいて、いろんな人と出会えて、こうして言葉を発していられる……
そのことに感謝しながら、今年の誕生日を迎えました。
この日があったから、いま自分がここにいて、いろんな人と出会えて……という言葉は、高校生のころ文通していた友人からおくられた言葉(をアレンジしたもの)です。
だから誕生日は大切な記念日であり、おめでたい日なのだ!
と、その友人は教えてくれました。
そんな誕生日に…
バースデープレゼントで、これをもらっちゃいました!
「うそつきかがみ」の話、大好きなのでとても嬉しいです♪
ありがとう!
グラニフのシャツのデザインは、マニアックさとオシャレ感が同居していて魅力たっぷりです。
次は、誕生日プレゼントというわけではないのですが、これがちょうど誕生日に届きました。
藤子仲間のO氏が出してくださった、氷見の風景印を押したハガキです。
氷見の風景の中でひみぼうずくんが圧倒的に目立っているのがスバラシイ‼
O氏、ありがとうございます!
そして、
仲良しの漫画家さんがこんなステキでユカイなバースデー動画を作成してくれました!
これがきのう送られてきたのを見たときは喜びと感動があふれました。
藤子キャラ顔をした私に「のび太の新恐竜」のコスチュームを着せてくれている、という大サービスぶり!
嬉しいなあ♪
ほんとにありがとう!
私と誕生日が同じ日付(5/18)の著名人に南方熊楠がいます。
熊楠のほうが101年も人生の先輩ですが、その熊楠の本を拾い読みしながら、きのうの誕生日をすごしました。
何年か前、和歌山の南方熊楠記念館へ行ったとき粘菌のポストカードを買いました。
この中にドラえもんのキャンピングカプセルを思わせる粘菌があって、けっこう気に入っています。
キャンピングカプセルっぽいですよね。
南方熊楠は子どもの頃から『和漢三才図会』『本草綱目』などを読破。ただ読むだけでなく、全て筆写していたそうです。
そんな熊楠が伝記マンガの中で発した「一度本を見たら、全部覚えてしまいます」という台詞を読んで、『エスパー魔美』の高畑さんを思い出しました。「本も一度読めば、だいたいおぼえるし」なんて、さらりと言ってのけてしまう高畑さんのことを!
2人とも本を一度読むだけでほとんど全部覚えてしまうという、驚異の記憶力の持ち主。記憶するということに対して苦労知らずの天才です。
ウラヤマシイ!
というわけで、皆様のおかげで楽しい誕生日をすごせました。
これからもよろしくお願いします。