『サル』は気合いだーっ!!

 きのうは藤子不二雄A先生の初期作品について書いたが、今日は最新作の話題である。


 藤子A先生の最新作『サル』の掲載された「ビッグコミック」12月増刊号が発売された。
 今号で物語の舞台はパームスプリングスからハワイのラナイ島へ移る。10月11日のパーティーで藤子A先生にお会いしたさい、最近『サル』の取材旅行でラナイ島へ行った、とのお話を伺い、そういう情報を前もって先生から聞いていた分、今度の舞台には今まで以上に興味を駆り立てられる。だから今後の展開が非常に楽しみなのだが、次に『サル』が載る「ビッグコミック」3月増刊号は来年2月17日発売なので、なんと次回まで3ヶ月も待たなければならないのである。
ビッグコミック」増刊は年5回発売の雑誌であるため、ふだんは2ヶ月に1度のペースで出るのだが、こうして3ヶ月の間隔が開いてしまうときもあるのだ。
 それにしても3ヶ月は長すぎる。


『サル』といえば、今月10日に発売された「ビッグコミック」11月25日号の中の「大人のためのCD探検隊withCOMIC」で、当コラム執筆者の山下くに子さんが『サル』をとりあげ、2種類のCDと関連づけて語っている。
 精神力と体力の補給に『サル』のパワーがよく効くという山下さんは、『サル』のように気合いを入れてくれるサウンドとして、イギリスのポップ・グループ、ジグソーのベスト盤『ゴールデン・ベスト』を紹介し、続けて、気合いの入ったONが大切なら完全なOFFのための癒し系も必要だとして、カナダの歌手、メラニー・ロスのアルバム『ホープ』にも言及している。
 

 確かに『サル』は気合いに満ちたマンガであり、読者にもその気合いを分け与えてくれる効果があると思う。今回の最新話でも、サルとガラガラヘビのにらみ合いシーンが4ページも続き、その画面からは「カーッ」「メラメラメラ」といった描き文字とともに、理屈抜きの気合いがストレートに伝わってくる。