ドラえもんの「ふわチョコモナカプレミアム」。
3ヵ月ほど前に買って、冷やして食べようと冷蔵庫に入れっぱなしだったものを、今日ようやく食べました♪
美味しかったですよ☆
6月1日に発売されたドラえもんレインアイテムで“飴の雨”のシーンがデザインされてとても喜んでいます。
その“飴の雨”のシーンが出てくる「ねがい星」の話を無性に読み返したくなって、てんとう虫コミックス10巻を開いたら、最初に収録されている「おそだアメ」から抜群の面白さで(面白いのはとっくにわかっていたことですが・笑)思わず最後の「のび太の恐竜」まで夢中で読んでしまいました。
最初に収録された「おそだアメ」は、話の始まり方からしてすでに面白くて心をつかまれます。
のび太が学校から帰って真っ先にやろうとしていたことが「にらめっこの決勝戦」だなんて!ということは、もう予選とか準決勝とかやったのかしら?などと、他愛ない想像をかきたてられます。
で、10巻の最後に収録された「のび太の恐竜」のラストは「鼻でスパゲッティ食べる機械をだしてくれえ!」ですからね(笑)10巻は、発端部分と締め部分だけでもこんなにも面白いのです。(面白いのは10巻に限らないことですが、今回はせっかく10巻を手に取ったので10巻にこだわります)
発端と締めにだけ言及して話を終えてもよかったのですが、もう少し10巻について語り続けたい気持ちが強く、この巻で個人的にツボなポイントをざっと挙げていくことにします♪
・「おそだアメ」:ジャイアンの歌のひどさを「きくだけでさむけがして、はきけがする」と表現するドラえもん
・「人間切断機」:胴体を真っ二つに切られて「ほんとにきるやつがあるか」と猛然と抗議するのび太
・「ようろうおつまみ」:酔っぱらって精神をフル解放させた屋根の上のママ
・「いつでも日記」:スキーに誘ってくれたしずちゃんに「しつっこいぞ」と怒鳴るのび太と怒鳴られたしずちゃんの涙
・「百年後のフロク」:のび太が女の子を裸にしていると聞いたときのジャイアンの台詞。のび太をうらやましがる気持ちを隠そうとしているのにダダ漏れ!
・「いないいないシャワー」:ジャイアンが発案した、ジャイアンだけが楽しい交通事故回避訓練
・「ハリ千本ノマス」:しずちゃんがついた親切な嘘
・「弟をつくろう」:家族は4人だと告げられてその場に崩れ落ちるママ
・「たとえ胃の中、水の中」:しずちゃんの口内のドアップ・リアル描写
・「人間ラジコン」:操られながら良い思いばかりするジャイアン
そして、ラストは読みごたえのある名編でのちに長編化されて映画原作となる「のび太の恐竜」!
もちろん、ほかにもツボなポイントはいっぱいあるのですが、キリがないのでこのくらいにしておきます(笑)
ほんとうに面白さで満たされている1冊だなあと、あらためて実感しました。
6月1日から郵便局のネットショップで「ドラえもんレインアイテム」が発売開始されました(あっという間に在庫切れになってしまったようですが…)。
そして、本日(10日)私の住む東海地方が梅雨入りしました。
そんな梅雨入りしたタイミングで、ドラえもんレインアイテムをひとつひとつ紹介しましょう。
なんといっても、まず心をつかまれたのはこの品!
ドラえもんと握手できる折りたたみ傘です!!
握り手がドラえもんのペタリハンド風になっているだけでも胸が高鳴るうえ、傘の中央はドラえもんの鼻や尻尾を思わせる赤い丸、そして全体に「ねがい星」(てんコミ10巻収録)のラストシーン“飴の雨”がちりばめられています。
ポーチとトートバッグにも“飴の雨”がデザインされています。
ポーチの“飴の雨(スパンコール)”はシャカシャカ動きます。ドラえもんとのび太に雨の飴が大量に降り注ぐみたいに見えて、じつに夢があって、キラキラと美しい光景を楽しめます。
ねがい星は、願い事を確実に勘違いしてかなえてくれるひみつ道具です。たい焼きを願えばタイヤと木を出し、香水を願えば洪水を起こし、雨を願えば飴を降らせる……。
こうして見ると、ねがい星は勘違いしてるんじゃなく、ただダジャレ好きなだけなのかもしれません(笑)
長傘と珪藻土傘置きのデザインは、てるてるぼうず姿のドラえもんです♪
このてるてるぼうず姿のドラえもんは「天気決定表」(てんコミ12巻収録)に出てきます。出てくる……といっても、お話の本編に出てくるのではありません。本編の最後のコマの下に空いた欄外スペースのカットとして描かれているのです。
雑誌初出時にはこのスペースに宣伝か予告かそのようなものが載っていたはずです。それがコミックス収録時には省かれるので、その空いたスペースを飾るため藤子F先生がカットを描かれたのです。ほかのお話でもこういうカットはよく見られます。
ともあれ、そんな空白を補うために描かれたてるてるドラが、グッズのデザインとして日の目を見たのです。レインアイテムなのに「日の目を見た」という言い方は変かもしれませんが(笑)
そんなてるてるドラの下のほうを見ると、逆さまになったてるてるぼうずがいます。これが“ルテルテぼうず”だと気づいたときは、ちょっと興奮しました。
ルテルテぼうずは、「天気決定表」のお話のなかに登場します。のび太が、絶対に雨を降らせるてるてるぼうずとしてでっち上げたものです。友人たちはルテルテぼうずの効果で雨が降ったと信じたようですが、本当は天気決定表というひみつ道具を使って雨を降らせたのです。
ルテルテぼうずは、のび太お手製の単なる逆さまのてるてるぼうずなのです。
そして、てるてるぼうず姿のドラえもんがまさかの立体化!
これだけ可愛らしいと、どんな天気でもいいからさっそく窓辺に吊るしてみたくなります☆
これらのアイテムが、これから続く梅雨時を楽しいものに変えてくれそうです♪
『チャンピオンズ 〜週刊少年チャンピオンを創った男たちの物語〜』(魚乃目三太、秋田書店)というコミックスが、4月8日に発売されました。
「週刊少年チャンピオン」の歴代編集長(全10代、9名)が明かす熱い週チャン秘話が魚乃目三太先生のぬくもりある筆致でマンガ化されています。
やはり壁さん(壁村さん)の存在感は絶大です。「スナック紅」が週チャン編集者の憩いの場だったこともよく伝わってきました。
各編集長の時代に週チャンで連載開始された主な作品のリストが掲載されていて、藤子作品では、
・1969年『狂人軍』
・1972年『魔太郎がくる‼』
・1976年『ブラック商会変奇郎』
が見つかります。
週チャン連載の藤子マンガでは、ほかに『チャンピオンマンガ科(『まんが道 あすなろ編』併載)』があったりしますが、どれも藤子不二雄Ⓐ先生の作品ですね。
秋田書店から「藤子不二雄」へ連載の依頼があった場合は、Ⓐ先生が担当していたわけです。
Ⓐ先生が、秋田書店は僕に合っていた、とおっしゃっていたことを思い出します。
5月に発売されたコミックスで、読んでみて心地よく藤子テイストを感じた作品が2つありました。その2作品を紹介します。
まずは、ビームコミックス『バクちゃん』1巻(増村十七、5月11日発売)です。
夢が枯渇してしまったバク星から永住権獲得をめざして地球の東京へ移住してきたバクちゃん。
ほんわかして、ちっちゃくて、かわいいバクちゃんと、周囲の人々のあたたかいお話ですが、移民が突き当たるシビアな問題や苦労が作品の核にあって、実際にこの日本で暮らす外国人の方々に思いを重ねたくなります。
この作品では「移民」を感じさせる題材として、文化の違い、アイデンティティの問題、永住権獲得までのハードルの高さ、仕事に就く大変さ、移民2世の葛藤などが描かれていきます。
とくに、第5話に登場するサリーさんの身の上と言葉が刺さりました。
サリーさんは、掃除の仕事をしています。27年ものあいだ地球で頑張って、娘と息子を育て上げてきました。
バクちゃんがサリーさんの掃除を手伝おうとすると、サリーさんは、自分の仕事がなくなるから、自分が要らなくなるから、と優しく断ります。
サリーさんの星は戦争で無くなってしまったといいます。
バクちゃんが尋ねます。
「27年いて 地球は好き?」
サリーさんはしばらく黙って考えて、こう答えました。
「選択肢 ないよ」
このボソッと発せられた短い答えがなんとも重く、胸にズシリと刺さったのです。
入国審査をすませたバクちゃんが東京で初めて知り合った地球人が、ハナという女の子です。その日名古屋から上京したばかりで、名古屋弁をしゃべります。
名古屋弁をしゃべる女の子が主要な登場人物として描かれているマンガといえば、最近では、浦沢直樹先生の『あさドラ!』が思い出されます。
名古屋から1人で上京してきたハナは、親戚の家に下宿予定でした。バクちゃんもそこで一緒に下宿させてもらうことになります。
不思議な異世界の住人が日本の一般の家に住まわせてもらう、というそのかたちは、『オバケのQ太郎』『忍者ハットリくん』『ウメ星デンカ』『ドラえもん』などなどで見られる藤子作品の王道パターンです。
藤子作品といえば、『バクちゃん』のなかにささやかな藤子ネタが見つかります。ハナちゃんが、ドロンパらしきものがデザインされたパーカーを着て登場する回があるのです。
そのドロンパらしきものには目が描かれていないのですが、それほかの部位はまさしくドロンパなのです。
ハナちゃん、名古屋弁をしゃべるってだけでも親近感がわくキャラクターなのに、ドロンパのパーカーまで着てくれるのですから、ますます親しみが強まるではないですか!
本日紹介する2作品目は、アクションコミックス『空日屋』1巻(とりのなん子、5月28日発売)です。
空日屋と名乗る謎の男?の世界では、過去へ戻って未来を改変しようとする輩が増え、それを捕まえたところでキリがない状態だといいます。そこで、未来の流動性を是正するため、いろんな人に1日だけ未来へ行ってもらってそれぞれの未来を確定させよう、という働きかけをおこなっているようです。
そうした働きかけによって未来へ1日だけ行って帰ってくる人々のドラマがオムニバス形式で描かれています。
タイムパラドックスとか時間の因果律とかそういうものがもたらす、こんがらかるような話の機微が味わい深いです。
未来へ行った個人個人がその未来を確定させるかどうかの決定権を持っています。それゆえに生じる心の葛藤、難しい決断、運命の変容などが描かれるところも、気が抜けなくて読み甲斐があります。
そんなふうに、時間移動をして自分の人生や運命を変えようとか、時間の因果律に変化をもたらそうとか、過去と未来のつじつまを合わそう、といった話は、藤子F先生の『ドラえもん』や『未来の想い出』やいくつかのSF短編などで昔から楽しんできたものです。私がそうした時間SFを好きなのは、完全に藤子F先生の影響です。
空日屋という謎の人物は、黒(紺?)っぽい色のスーツとハットを身につけ、道行く人に声をかけて未来へ行きませんかと誘います。そんな得体の知れなさや身なりや声のかけ方・誘い方から、『笑ゥせぇるすまん』の喪黒福造のイメージをちょっと思い浮かべたりもしました。