「ネオ・ユートピア」39号が届く

 本日、「Neo Utopia」39号が届いた。いつものごとく、質量ともにハイレベル。これからじっくり読もうと思うが、今号は何といっても『忍者ハットリくん』の大特集が充実度満点だ。新旧の原作マンガから、モノクロ実写版、シンエイアニメ版、そして今年話題をふりまいた香取慎吾さん主演の映画まで、あらゆる『忍者ハットリくん』を網羅した、まさに〝忍者ハットリくん完全百科〟といえそうな上質の特集である。
 藤子不二雄A先生が『忍者ハットリくん』について語ったスペシャルインタビューや、私が今月26日の日記で触れた「小学一年生」版『忍者ハットリくん』の再録は、藤子不二雄Aファンにとってたまらない贈り物だし、シンエイ動画のアニメに熱中した者としては、アニメ『忍者ハットリくん』のプロデューサーをつとめた加藤良雄さんのインタビューも興味深い。


 個人的には、川路康裕さんが初出データを提供した「新原作初出リスト」がありがたい。川路さんのリストには、藤子研究およびコレクションのうえで、いつも助けられている。
 米山隆史さんの「音盤紹介でござる!」は、ジャケット画像を見ているだけでも楽しい。「魅惑の雑誌ふろくフォノシートの世界」なんて、卓越した音盤コレクターである米山さんならではのディープなコーナーだ。
 Hit-TOSHIさんのイラストは、相変わらずオリジナリティがあって上手。Hit-TOSHIさんとは、『NIN×NIN 忍者ハットリくん THE MOVIE』を一緒に観に行かせてもらったのだけれど、そのとき観た映画の続編を、過去のアニメ版ハットリ映画4作と結びつけて妄想するセンスが素晴らしい。内山信二くんの雲隠才蔵には笑った。


 ハットリくん特集以外では、小学館「家庭の教育」1966年2月号から採録した、藤子先生と教育評論家・阿部進さんの対談がとくによかった。この対談、以前から読みたかったのだ。
 読者の投書コーナーも毎回楽しみ。私は、今号に採用された投書以外にも2本の論文調感想文を送っていたのだが、誌面スペースの都合で次号に回されたようだ。NUスタッフの皆様、いつも長文を送りつけてしまって、ご迷惑をおかけしています。



 さて、今年も本日で終わりとなった。
 今年の夏からスタートしたこの日記を、一度でも読んでくださった皆様に感謝申し上げます。来年も〝藤子不二雄〟を熱烈に愛し続けていきますので、どうぞよろしくお願いします。
 よいお年をお迎えください。