昨年から噂に聞いていながら、まだ噂の段階なのでここで触れないでおいたのだが、やはり角川書店から石ノ森章太郎さんの全集が刊行されるようである。本年末の第1回配本から3年半かけて約500冊を出版する、という大事業らしい。
〝500冊〟といえば、中央公論社の藤子不二雄ランド全301巻どころか、講談社の手塚治虫漫画全集400巻をも抜き去ることになるわけで、天国の手塚先生は、さぞかし悔しがっていることだろう。
石ノ森全集には、内容的にも商売的にもぜひ成功してもらって、それに刺激を受けた小学館などの出版社が、藤子・F・不二雄全集や藤子不二雄A全集を出す気になってくれたら嬉しいのだが…
著作権の問題などあって現状では困難だが、二人で一人の〝藤子不二雄全集〟が出てくれたらもっと嬉しい。私は、藤子・F先生と藤子A先生がコンビを組んで「藤子不二雄」という共同のペンネームで活動していた時代に思い入れのある人間だし、『オバケのQ太郎』や『海の王子』『仙べえ』『チンタラ神ちゃん』『ジロキチ』などの合作作品は、〝藤子不二雄全集〟でなければ刊行できないのだから、F先生単独作品もA先生単独作品も合作作品も含み込んだ「藤子不二雄」の全集の実現を最も望むのである。でも、それはまだまだ非現実的な〝夢〟のレベルでしかないのだなぁ。
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●追記
「手塚治虫漫画全集400巻」と書いたが、昨年から刊行されている手塚治虫漫画全集「DX版ブラック・ジャック」1巻〜は、MT番号（全集の通し番号）が〝MT401〜〟になっている、と指摘を受けた。ちなみに、手塚治虫漫画全集「DX版 ブラック・ジャック」は、既刊の手塚治虫漫画全集「ブラック・ジャック」と中身は同じ。
