パチもんのドラえもん玩具を紹介した本

 社会評論社より2冊の本をご恵贈いただきました。

 

 昨年刊行された『いんちきおもちゃ大図鑑』(いんちき番長+加藤アングラ)と、最近発売された『宇宙戦艦ヤマトと70年代ニッポン』(アライ=ヒロユキ)です。


『いんちきおもちゃ大図鑑』は、中国や韓国、台湾などで出回っているパチもん玩具を盛大に紹介し楽しく解説した図鑑形式の一冊です。帯にある「フィギュア誌完全未収録!!」というアオリ文句が泣かせます(笑)
 表紙にドラえもん風の玩具が大きく掲載されており、第1章の冒頭ではドラえもんのパチもん玩具が6ページにわたってカラーでいろいろと紹介されています。ドラの顔がパカッと割れて象の鼻が出現する玩具は、ファンのあいだでもひそかに話題になりましたが、やっぱりインパクト大です^^ ドラえもんが双子状態になった目覚まし時計も奇妙度が高いです。
 300種類以上のさまざまなパチもん玩具を図鑑の形式でまとめてしまうその遊び心と茶目っ気が素敵な一冊です。



宇宙戦艦ヤマトと70年代ニッポン』は、アニメ『宇宙戦艦ヤマト』を綿密に分析しながら、70年代日本の社会思潮やサブカルチャーを論じた正統派の評論本。まだ読めていませんが、1968年生まれの私は70年代いっぱいを“子ども”として過ごしました。そういう私がこの本から何を授かり何を感じ何を考えられるのか…そのことが楽しみです。
 著者はあとがきでこの本のことを「古典的な批評の本と言えるのでは」と書いています。そういうスタイルで論じられているからこそ、70年代日本の文化や思潮というものを正面から見据えられそうです。