土用の丑の日

 本日は土用の丑の日です。

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 藤子マンガで「土用の丑の日」といえば、『エスパー魔美』「恋人コレクター」の一場面を思い出します。ある暑い夏の日、魔美が高畑さんに今日が何の日か尋ねます。高畑さんは心当たりがなさそうですが少し思案して、「そうか!土用のうしでうなぎを食べる日だ」と答えました。

 その答えを聞いた魔美は「薄情ね!!」と不満そうです。

 実は、その日は魔美の誕生日でした。高畑さんはそのことをすっかり忘れていたのです。

 高畑さんの家からの帰り道、魔美は「失礼しちゃうわ。土用のうしをおぼえてて、あたしのたん生日をわすれるなんて!! うなぎとあたしとどっちがだいじなのよ!!」とブツブツ言いながら歩くのでした。

 つまり、この話の舞台となった年は、土用の丑の日と魔美の誕生日が重なったわけです。「恋人コレクター」は「マンガくん」1978年15号で発表されているので、「1978年の夏の土用の丑の日は魔美の誕生日だった」と推定できます。(「1978年の夏の土用の丑の日」が具体的に何月何日だったのか…計算すれば導き出せるはずですが、その計算はできていません)

 

 土用の丑の日はウナギの蒲焼を食べる日です。ウナギを食べるというと藤子Ⓐ先生のこんなエピソードが頭をよぎります。

 藤子Ⓐ先生はたいていの 魚と肉が食べられません。漁師町の氷見は魚が豊富ですが、曹洞宗のお寺で生まれたⒶ先生は特別な精進料理を食べて育ったため、魚と肉をまともに食べたことがありませんでした。

 そんなⒶ先生が東京へ出てから、手塚先生がウナギをご馳走してくださる機会が訪れました。Ⓐ先生は魚が食べられないのにその場では手塚先生に調子を合わせて「ウナギ大好きです!」と答えました。そうして実際にウナギを食べたら、すぐに鼻血が噴き出したのです。

 Ⓐ先生がおっしゃるには、この鼻血噴出は違和反応といって、それまで動物性たんぱくを体に入れてこなかったから起こった現象とのことです。