映画ドラえもん、来年はお休み!?

 25年のあいだ、毎春必ず公開され続けてきた映画『ドラえもん』が、来年2005年は
公開を見送ることになった。そんなニュースが7月12日(月)、藤子ファン、ドラえも
んファンのあいだを電撃のように駆け巡った。


 共同通信の配信によると、こういうことである。
『映画「ドラえもん製作委員会」と東宝は12日、毎年春に上映していた劇場版アニメ
映画「ドラえもん」の新作公開を来年は見送り、2006年3月まで延期すると発表
した。
 映画「ドラえもん」は毎年1作品が製作・公開されており、1980年のスタート
から25作目となった今年の「ドラえもん のび太のワンニャン時空伝」までで累計
約7800万人を動員している人気シリーズ。
 同委員会は「25年の区切りを迎え、製作スタッフを強力にするなど態勢を整え、
時間もかけて壮大なスケールと面白さで見てもらうため」と説明している。』


 また、藤子プロ・小学館による公式ドラえもんサイト「ドラえもんチャンネル」は、
こう発表している。

『毎年「映画 ドラえもん」を楽しみに観ていただいて、本当にありがとうございます。
「映画 ドラえもん」は今から25年前、1980年の春に第一回が始まりました。それから
ずっと毎年春に、長編まんが「ドラえもん」原作の映画が作られ続けたんだよ。君たち
のお父さん、お母さん、お兄さん、お姉さんたちも小さい頃に、「ドラえもん」の映画
を楽しんでくれたと思います。そして、今春はついに25回目の作品が公開されました。
みんなの応援のおかげで、大きなシリーズになったこと、とてもうれしく思っています。
 これまでの一作、一作、「ドラえもん」の生みの親 藤子・F・不二雄先生は「夢」
や「冒険」いっぱいの楽しい「ドラえもん」を描いてくれまた。映画を観てくれている
みんなといっしょに、ぼくたちも、宇宙や海底、未来や大昔、いろんなところでたくさ
んの活躍ができて、とても楽しかったです。
 スタッフのみなさんが、これからの未来に向け、もっと楽しくて、もっと面白い「ド
ラえもん」映画を作ろうと新しい映画づくりを始める決意をしました。じっくり時間をか
けて取り組むため、2005年春の劇場公開はお休みさせていただきます。次の映画で、ぼ
くたちはみんなの前の大きなスクリーンに元気に登場します。これからも応援よろしく
お願いします。2006年春の超大作 長編映画ドラえもん」をぜひ、楽しみに待ってい
てくださいね〜!!!』


 かねてより、「映画『ドラえもん』の製作期間が一年サイクルというのはきつすぎる。
もう一年あったら…」といった声が、映画ドラえもんの監督を長らくつとめてきた芝山
氏から聞こえていたので、来年の映画を休んで次回作をじっくり作ってもらうのもいい
のではないか。
 正直いって驚いたし、25年間連続してきた行事が途切れるのはもったいない気がする
が、毎年必ず公開するというパターンに限界がきていたのもまた事実のような気がする
のだ。
 こうなったら、じっくりと時間をかけて練りこんだ新しい映画『ドラえもん』を、大
いに期待しながら待とうではないか。「壮大なスケール」「超大作」という触れこみも、
わくわくさせてくれる。