ファッション雑誌「B」Vol.3(ビームスクリエイティブ/2006年8月31日発行)に、ビームス(BEAMS)とドラえもんのコラボ企画「BEAMS×DORAEMON」が掲載されている。合計17ページにわたる記事だ。
ビームスは、1976年原宿にオープンしたファッションの店で、今では全国に店舗を展開している。“セレクトショップ”の草分けであり、主に10代・20代に人気を博している。セレクトショップとは、特定のブランドやデザイナーに固定せず、その店のオーナーやバイヤーが自分のセンスで選んだ国内外のいろいろなブランドやアイテムを扱う店舗のこと。
雑誌「B」は、そのビームスが今年3月に創刊したファッション・アート・カルチャーの雑誌のようだ。“両A面の雑誌”を謳っていて、一方から開くとメンズ、もう一方から開くとレディースという凝った体裁になっている。
私は、雑誌「B」の存在すら知らなかったのだが、今回このビームスとドラえもんのコラボ記事を担当したライターさんが、極めてささやかな情報協力をした私に、雑誌を一冊送ってくださったのだ。このライターさんは藤子愛の強い人物で、「relax」2002年8月号の藤子・F・不二雄特集でも記事を執筆したことがある。
今回の「B」のドラえもん記事は、ビームスとのコラボであることを基調としたもので、「relax」のときのようなマニア的濃度はない。
記事の1ページ目で今季の新作マフラーを巻いたドラえもんがにこやかにお出迎えしてくれる。
次のページからは、「ビームスとドラえもんの30年を一気に振り返る」として、1976年から今年までの年表が綴られている。フレンチアイビーやロンドンスタイルなど、その時代時代に流行ったファッションをのび太が身につけているカットが目を引く。2006年の新作アイテムとして、ドラえもん迷彩柄パンツ(15540円)などの宣伝もある。
「2006秋冬コレクショ〜ン!」では、のび太、しずか、ジャイアン、スネ夫、ジャイ子の5人が、今季秋冬のおすすめコーディネートを着て、ファッションモデルを務めている。5人の姿は、「わさドラ」テイストのイラストで描かれているが、その5人が着ている服の実物写真も掲載されている。
外国人モデル5人が、ドラえもんのレギュラーキャラ5人をイメージしたメイクや髪型で、おしゃれに服を着こなした写真が9ページを割いている。スネ夫役の黒人さんの頭が、スネ夫の髪型を模したアフロヘアになっているのが強烈だ。いや、「パーマをかけてちりちりに縮らせ、丸く刈りそろえたヘアスタイル」をアフロヘアと言うので、これは厳密にはアフロではない。「パーマをかけてちりちりに縮らせ、スネ夫の髪型に似せて刈り込んだヘアスタイル」ということになろう。三次元化しにくいスネ夫の髪型を、実際の人間の頭で大胆不敵に立体化しており、スタイリッシュないでたちの中に不気味さや滑稽感すら漂う。
MOVIE、BOOK、ART、MUSICのレビューページでもドラえもんと絡めた記事が見られる(合計4ページ)。
雑誌「B」は、ビームス各ショップで¥200(税込)で販売されているようだ。
http://www.beams.co.jp/