高校生のころ藤子先生の影響で描いたマンガ

 私は、こんなブログをやっているくらいだから、言うまでもなく現在進行形の熱狂的な藤子ファンであるが、その狂いっぷりが最高潮に達していたのは中学生・高校生のころだった。
 10代後半の多感な時代、私はハシカにかかったように藤子不二雄に熱中していた。その熱中の仕方は単に娯楽や趣味の域を超えて、宗教を信仰するような、哲学書をむさぼり読むような、全人格を捧げるような狂信ぶりだった。
 そんな藤子熱、藤子信仰が「藤子先生みたいにマンガを描いてみたい」という衝動を生み出した。とくに『まんが道』を読んだときなどは、マンガを執筆したい欲求がふつふつとわいてきた。机に向かってカリカリと音を立てひたむきにマンガを描く満賀道雄才野茂の姿に触発され、自分もカリカリとペンを走らせたくなったのだ。


 今日は、そんな熱狂のなかで描いた自作のマンガから2作をここで紹介したい。ストーリーの全体を読まれるのはあまりに恥ずかしいけれど、断片的にページを公開するだけなら、何とか耐えられそうなのだ。 
 藤子不二雄に熱狂して生きた青春時代の証し、と言うと青くさくて照れくさいけれど、実際にそうなのだから仕方がない。



●『守り神』

 高校3年生のころ描いた作品。もう20年ほど前のことだ。
 この作品は、藤本先生のSF短編や安孫子先生の『魔太郎がくる!!』などの影響を受けて描いたもので、いじめられっ子の少年が実は世界の造物主だった、という途方もない話である。後半、かなり端折った展開になって唐突に終わってしまうのが最大の難点。
 全27ページ、画材はカブラペンと墨汁、原稿用紙はケント紙。スクリーントーンは使っていない。 


●『異星人マンキー

 高校1年生くらいのときに描いたギャグマンガ。『守り神』はシリアスでメッセージ性の強い作品だが、こちらは、実に無内容でくだらない。
 大学の卒業記念で地球へ一人旅に来たキント星人マンキーが、小学生の弘雄くんに出会い、他愛ないドタバタを展開する。
 全15ページ。画材などは『守り神』と同じ。