『愛…しりそめし頃に…』第9集が29日に発売予定

 今月29日、藤子不二雄A先生の『愛…しりそめし頃に…』第9集ビッグコミックススペシャル、小学館、1260円)が発売になる模様です。
 http://skygarden.shogakukan.co.jp/skygarden/owa/solc_new?mm=0&type=c&seq=0&page=5
 ようやく… ようやく9集の発売です。8集の発売が2006年10月のことだったので、およそ2年半ぶりの新刊となります。およそ2カ月に1回のスローペース連載なので、忘れた頃に新刊が出るわけです。
『愛…しりそめし頃に…』の単行本は、なんといっても巻末付録が楽しみなんです。初期藤子A作品の復刻、テラさんが藤子先生へ送った手紙の公開、A先生秘蔵スクラップの掲載など、資料性が高くマニア心をくすぐる巻末付録ばかりなのです。ただ、第7集・8集は、「藤子不二雄Aランド」などで容易に読める『恐怖探偵局』「ミミズク人間」の復刻だったため、残念ながら物足りなかったです。それだけに第9集への期待度が高まります。
 


 ついでに、今月発売のマンガ本で気になるものをメモしておきます。今月買えるかどうか未定ですが^^
11日発売
島本和彦アオイホノオ』第2巻ヤングサンデーコミックス、小学館、560円)
 待ってました! この作品を藤子マンガと強引に結びつけるならば、島本和彦版『まんが道』といえましょう。「あくまでこの物語はフィクションである」と強調されていますが、実在の漫画家や漫画雑誌などが登場して、読めば読むほど島本先生の若き日の自伝といった趣を感じます^^ 自伝的フィクションという意味でやはり『まんが道』的なのです。
 本日書店に並んでいたので購入。143ページに「藤子不二雄」という言葉が出てきます^^
 この作品の連載、「ヤングサンデー」の休刊でどうなることかと思いましたが、新創刊された「月刊少年サンデー」で続くようで一安心です。


22日発売
光永康則怪物王女』第9巻シリウスKC、講談社、580円)
 基本設定が藤子A先生の『怪物くん』を下敷きにしていて、藤子ファン的にはまずそのことがポイントのマンガです。主人公は、すべての怪物の上に立つ王の娘(すなわち王女)で、その王女の屋敷に、人造人間、吸血鬼の少女、狼男と人間のハーフ少女が一緒に住んでいて、その関係性が、怪物くんとフランケン、オオカミ男、ドラキュラを彷彿とさせます。私はまだ4巻までしか買っていないので、早く最新の巻に追いつきたいところ。


29日発売
林田球ドロヘドロ』第13巻IKKI COMIX、小学館、900円)
ドロヘドロ』、もう13巻ですか! 私はまだ半分くらいの巻までしか買っていなくて、なかなか追いつけません。こういう、途中まで買っただけの単行本が結構あるんですよねえ。金欠と、最近マンガを読む速度が遅くなっているのが原因。このマンガは、グロテスク・残酷描写とユーモア・のほほんとした雰囲気が渾然一体となっていて、そのカオスを楽しめます。


30日発売
杉浦茂イエローマン 杉浦茂シュールへんてこりん傑作選』(ビームコミックス、エンターブレイン、1344円)
 http://www.enterbrain.co.jp/product/comic/beam_comic/08258001.html
 京都国際マンガミュージアムでは、今月24日まで特別展「冒険と奇想の漫画家・杉浦茂101年祭」が開催中です。
 http://www.kyotomm.jp/
 この特別展の公式ガイドブックとなる杉浦茂の摩訶不思議世界 へんなの……』中野晴行編、晶文社、2009年3月25日初版、1890円)は購入しました。
 http://www.mosakusha.com/newitems/2009/03/26/post_343.html
 杉浦茂先生のシュールで奇想に富んでいて愉快で無邪気で可笑しな独自世界は、いったん入り込むと妙にクセになります。どろんきえのすけ、コロッケ五えんのすけ、おもしろかおざえもん、うどんこプップのすけ、ちくわあなの守、するめいかのすけ、などなど、童心に満ちた能天気で面白いキャラクターのネーミングセンスに魅了されます。


下旬発売
ジョージ秋山『海人ゴンズイ・ドハツテンツク 異色海洋トラウマ傑作選集』青林工藝舎、1260円)
 ジョージ秋山先生が「少年ジャンプ」に連載した幻の作品『海人ゴンズイ』がついに復刻されます! 話の最初のほうを読むとジョージ秋山ディープワールド炸裂かと期待させますが、その後の展開は…アチョプ!アチョプ!マウマウ!マウマウ!であります(笑)
 このマンガは、キャプテン翼キン肉マンメカドックオレンジロード奇面組などと同時期に「少年ジャンプ」で連載されたんですよねえ。なんだかそれだけで相当異様だったと思います^^ 黒人奴隷の少年が主人公だとか、罪人の流刑地の島が舞台だとか、その基本設定だけでも当時の「ジャンプ」では異彩を放ちそう(笑) 私の知人にもこのマンガがトラウマだって人がいます。
 http://www.bk1.jp/product/03106979