国鉄「宅配鉄道便Q」のチラシ

 
 部屋を整理していたら出てきた国鉄「宅配鉄道便Q」のチラシ(1982年)です。

 
 ヤマト運輸が宅急便のサービスをスタートさせ、巷に「宅配便」というものが広がってきた時代、それに対抗して国鉄が開始した宅配サービスが「宅配鉄道便Q」です。昭和57年から始まりましたが、競合各社と比べ競争力が弱く、長くは続かなかったようです。
 それはともかく、このサービスで特筆すべきは、マスコットキャラクターとしてオバQを使ったことであります。昭和60年から『オバケのQ太郎』3作目のアニメシリーズがテレビ朝日で始まるわけですが、昭和57年は『オバQ』のアニメはリアルタイムで放送されていませんでした。藤子不二雄アニメブームの只中だったとはいえ、当時から見てすでに懐かしのキャラクターだったオバQをチラシのキャラクターに抜擢してくれたことに快哉を送りたいです。「宅配鉄道便Q」というサービス名から「Q」つながりでただちに「オバQ」が連想され、それゆえマスコットキャラクターに採用されたのでしょうけど、この時代にオバQというのは意外かつ新鮮な抜擢例でした。(この当時、『オバQ』は懐かしの作品であったものの、昭和46年から47年にかけて放送された2代目シリーズ『新オバケのQ太郎』の再放送があったかもしれず、それなりに人目に触れていた可能性はあります)


国鉄」という響き、今となってはじつに懐かしいものになりました。「JR」に変わったばかりのときの馴染めない感も、なんだか懐かしいです。