横浜の楳図かずお先生イベントの翌日(28日)は、川崎市で9月3日にオープンする藤子・F・不二雄ミュージアムの内覧会へ行ってきました。
Fミュージアムにはオープン日に行きたいな、と以前から思っていたのですが、どうやら9月の前半は行けそうにない状況……。そんなおり、親切な人が声をかけてくださって、ありがたいことに内覧会へ参加できることになったのでした。感謝感激です!
向ヶ丘遊園駅から徒歩でFミュージアムへ向かいました。
ミュージアムの建物が見えてくると、ワクワク感が一気に高まります。憧れの地にようやく到達したような感慨をおぼえました。
ミュージアムの大きな窓。一見なんの変哲もありませんが、よく見ると窓枠の区切り方が不規則です。これは『ドラえもん』第1話「未来の国からはるばると」のコマ割りを模しているのです。ミュージアムへ行かれる方は、単行本を持参して「未来の国からはるばると」と見比べてみるのも一興かもしれません(笑)
内覧会の受付にて、おみやげをいただきました。
酔っ払ったお父さんがこういう手みやげをぶら下げて千鳥足で帰宅する…というコントを思い出すパッケージデザインです。
中身は何か? それはあとで発表します(笑)
期待に胸を膨らませながらFミュージアムに入場。「おはなしデンワ」という、ドラえもんのひみつ道具っぽくネーミングされた音声ガイドを受け取り、いざ展示室へ!
メインの展示は、F先生が描かれた原画です。生原画もあれば複製もまじっていましたが、F先生の生のペンタッチや、指示・指定の記述、紙の折れ・傷み、修正や切り貼りの痕跡などをリアルに感じとれる原画の鑑賞は、心が震えるばかりの体験です。
まだオープン前なので詳しいレポは避けますが、原画に関して一つだけ紹介しておきます。『オバケのQ太郎』の原画のなかに、赤塚不二夫先生のプロダクション「フジオ・プロ」の原稿用紙を使ったものがあって、当時スタジオ・ゼロの面々がよってたかって『オバQ』を描いていた熱い時代を感じさせてくれました。この時代は、藤子先生と赤塚先生とつのだじろう先生の仕事場が同じフロアにあったんですよね。
原画のほかには、F先生がマンガを描くときに使っていた道具や、日常生活で愛用していた品などが展示されていました。これらの品の一つ一つにF先生の愛情が注がれ、F先生の体温が伝わっていたのかと思うと、胸に熱いものが込み上げてきます。
このミュージアム、何よりも原画の展示に重きを置いている基本姿勢にとても好感が持てました。
2つの展示室を抜けると、「みんなのひろば」や「まんがコーナー(読書コーナー)」「はらっぱ」「中庭」などがあり、これらのスペースでは撮影可能になります。
ネタばれはなるべく避けたいと思いつつ、私が妙に心をそそられたり癒されたりしたポイントをちょっとだけ紹介します。
トイレにもいくつかネタが仕込んであって、芸が細かいです。男子トイレの入口のところに、おしっこをしたくてモジモジしているのび太くんのシルエット(笑)
シンプルなデザインですが、マットに「F」とあるだけで、何だか心がときめいてしまいます。
ブービーがこちらへ手を振ってくれているのが嬉しすぎです! なんだか泣けます^^
ピー助とその背に乗ったのび太、ドラえもん。Fミュージアムを特集した記事などで、よく紹介されていますね。この日もやはり人気スポットになっていました。
Fシアターのアニメも楽しかったですよ。これは、シアターの入場切符です。
先に紹介した受付時にいただいたおみやげのなかには、こんなものが入っていました。
巻き物です!
この巻き物を開くと、きれいなジャイアンが登場する『きこりの泉』の全コマが一列になって掲載されていました。
巻き物のほか、藤子・F・不二雄ミュージアム十の掟の手ぬぐいと、ドラえもんの顔がデザインされた手ぬぐいも入っていました。
藤子・F・不二雄ミュージアムは、一度行ったら早くもう一度出かけたい、今度行ったら原画をもっと念入りに鑑賞したい、次ははらっぱでずっとたたずんでいたい、と思わせる魅惑的な、あまりに魅惑的なミュージアムでした。
硬派な展示もあれば、マニアックな仕掛けもあり、一般向けの演出もあれば、子供が喜ぶスペースもあって、誰もが楽しめるよう・満足できるよう多方位に配慮されています。さすがです!
とにかく理屈ありでも理屈抜きでも楽しい空間でした。
※おまけエピソード
受付のとき、係の人から外国人用のパンフレットを渡されて面食らいました(笑) すぐ横に日本語版のパンフが置いてあるのに…^^
きれいなジャイアンがどこにあるかわからず館内を迷い歩いていたら、たまたま案内してくださった方が、藤子プロ社長(Fミュージアム館長)の伊藤善章さんでした。そのきれいなジャイアンを写真で紹介して、この日記を締めましょう(笑)