アメンボ

 これは、空飛ぶ巨大なアメンボです。
  


 
 空飛ぶ巨大アメンボ…というのはウソで、本当は、車のフロントガラスにアメンボがとまったところを運転席から撮ったものです。撮ってみたら、大きなアメンボが空中を飛んでいるように見えなくもなかったので、ちょっと面白いかなと思ってここに載せてみました(笑)
 私はトリック写真のつもりで撮ったわけじゃなく、たまたまそうなっただけなのですが、こうしたガラスを使ったトリック写真といえば『エスパー魔美』の「未確認飛行物体!?」を思い出します。
 ガラスにUFOの絵を貼りつけて空をバックに写真を撮ると、実際にUFOが空を飛んでいるように見える…というトリック写真の話が出てくるのです。高畑くんは、このトリックについて「いちばん原始的な方法さ。グラスワークってやつだ」と魔美に説明します。
 私の場合は、車のフロントガラスにとまったアメンボを撮ったら結果的にグラスワークっぽくなったわけですね(笑)


 アメンボが登場する藤子マンガで私が真っ先に思いつくのが、『モッコロくん』の「アメンボのふしぎ」という話です。水面をスイスイ移動するアメンボやミズスマシがどうして沈まないのかをアメンボ自身に聞いてみる、というくだりが素敵です(笑)「足のうらに空気をためて、水にうかぶんだよ」と答えてくれたアメンボが、「きみたちもうかべるようにしてあげるよ」と自分の足の裏を子どもたちの足の裏に擦りつける場面も愉快です。
 それから、『ドラえもん』の「あめんぼう」という話(F全集13巻)も思い出します。のび太が池でアメンボを見つけるとドラえもんが「あめんぼう」というひみつ道具を出すのです。それは棒状の食品で、食べると水面に浮いたままでいられ、氷上でスケートをするように水面をスイスイ滑って遊べるようになります。

 
 私が子どもの頃は、アメンボを池や川だけじゃなく、雨降りで道路にできた水溜りでもよく見かけました。最近は、自然環境の変化や私がアメンボのいるところへ行かなくなったこともあって、アメンボを見る機会があまりなくなりました。なので自分の車のフロントガラスにアメンボがとまったときは、ちょっと感激してしまいました(笑)



 ●情報
週刊ポスト」5月18日号に「伝説の文壇バー「魔里」の50年」というモノクログラビアが掲載されています。
 4月20日に開かれた「魔里の50周年を祝う会」の模様をレポートした記事で、同会に出席した人物の一人として、藤子不二雄A先生の写真が載っています。