『78歳 いまだ まんが道を…』

 藤子不二雄A先生の新刊『78歳 いまだ まんが道を…』(中央公論新社)が24日に発売されました。
 
 A先生の写真が鮮やかに表紙を飾っているのがまず素晴らしいです。
 この本の発売情報を知ったときは「書き下ろしエッセイかなあ」とも思っていたのですが、そうではなく、「読売新聞」で2010年6月9日から7月14日まで連載された「時代の証言者『まんが道60年』」に新たな取材・加筆をおこない再構成した本でした。こうしてハードカバーの本にまとめられると、新聞記事で読むのとは別種の読みごたえがありそうです。
 

「時代の証言者『まんが道60年』」といえば、思い出すのが霧野涼子さんです。A先生の『まんが道』に登場する満賀道雄の同級生で、憧れのマドンナですね。彼女は作中では不倫したあげく自殺してしまいますが、そのモデルとなった女性は不倫などしていませんし、自殺もしていません。
 その霧野涼子さんのモデル人物と、昨年NHKの「まんが道をゆけ!」のロケ地でお話したとき、この「時代の証言者」の記事を毎回切り抜いてスクラップしています、とおっしゃっていました。そのことを思い出したのです。