藤子不二雄A先生「笑っていいとも!」出演!

 本日(28日・火)、藤子不二雄A先生が「笑っていいとも!」テレフォンショッキングのコーナーに出演されました。
 A先生ご入院・手術の報に衝撃を受け心配していただけに、A先生のお元気な姿を拝見できて感無量です。
「文藝春秋」のエッセイで“これからは病気自慢をしていく”みたいなことを書いておられたので、今回はご病気の話が中心になるのかなと思っていましたが、「歳をとって弱った」という表現はあったものの、病気について具体的に言及されることはありませんでした。


 A先生がテレフォンショッキングに出演するのはこれが3度目なのですが、タモリさんの興味もあってか、毎度偏食の話題になります。
 今回も、
“20歳のとき上京して手塚先生にウナギをおごってもらったことがある。ひと切れ食べたら鼻血が噴き出した”
“食べることにあまり興味がない”
“春先はタケノコ、夏はスイカ、秋はマツタケ、冬場は干した山菜を主に食べている”
 といった話をされました。


 ウナギを食べて鼻血が噴き出した、という話は観客の女性たちのリアクションが大きかったです。A先生はこの症状を「違和反応」と説明し、「いま一番あたるのは女性なんですが(笑)」とジョークを。


「X/100」のコーナーでは携帯電話の話題になりました。A先生は携帯電話をずいぶん前に購入したものの家に置きっぱなしで一度も使ったことがなく、連絡はもっぱら公衆電話を使っている、とおっしゃってから、最近は駅などに公衆電話が少なくなって不便なので隣の人から公衆電話を借りることが多く、嫌がられている、という話をされました。もちろんA先生が隣の人から借りるのは「携帯電話」なのですが、そこを「公衆電話」と言い間違えたところはご愛嬌です(笑)
 そんな話を受けたタモリさんが「雨のとき公衆電話ボックスに入って携帯電話をかけている人を見かけました」と言うと、A先生は「不思議な人がいるものですねえ」と、いったんタモリさんの話に乗ったあと、すかさず「それは雨をよけているだけじゃないですか」とツッコミを入れられました。これはまさにノリツッコミですね(笑)
 A先生の軽妙なトークが健在で嬉しくなりました。


 上述したように、A先生がテレホンショッキングのコーナーに出演されるのはこれが3度目です。
 初出演は、1994年6月30日。このときのA先生はタモリさんへのプレゼントをたくさんお持ちになっていました。プレゼント品は、『笑ゥせぇるすまん』『憂夢』のコミックスや『切人がきた!!』連載中の雑誌、漫画家生活40周年を記念したオリジナルネクタイ、そして、喪黒福造とタモリさんが並んでピースしている直筆色紙! タモリさんは「これはすごい」と喜んでいました。
 トークの内容は、偏食のため毎日奥さんに弁当をつくってもらっていて、その弁当をポラロイドカメラで撮っている、という話が印象に残っています。
 このときA先生は中公コミック・スーリ『笑ゥせぇるすまん』のポスターも持ってきていて、そこには「第5巻絶賛発売中」「1〜4巻で200万部突破」といった文言が記されていました。それを見たタモリさん、「先生、もう印税はいらないでしょう(笑)」



 2度目の出演は、1998年4月6日。描き下ろし劇画『用心棒』が発売されたばかりだったので、そのポスターやコミックスをお持ちになっていました。
 A先生に長文の電報が届いていて、タモリさんが全文読み上げました。俳優の芦田伸介さんからでした。
 タモリさんが、酔っ払ったA先生は笑いながら「そう、そう」と相槌ばかりうってるんですよ、と言って、そんなA先生の様子を誇張ぎみにモノマネしたシーンが特に面白かったです。それに対しA先生は“ぼくは相手を傷つけたくないので、そうやって相槌をうってるんだけど、あるとき相手から「いま言ったことを言ってみて」と切り返されて「すみませ〜ん。聞いてませんでした」と謝ったことがある(笑)”と応じました。
 タモリさんは芸能界に入ったばかりのころ、A先生と大橋巨泉さんが呑んでいるところへ連れていかれたことがあるそうです。A先生はイイ人なんですが、巨泉さんはあんな悪い人(笑)なので、どうしてこの2人が仲が良いのか不思議だった、とのこと。
 タモリさんが「では、友達を紹介してください」と言うと観客の女性たちから「え〜〜〜〜」という大きな反応が起こりました。気をよくしたA先生がこっそりピースサインをすると、観客から「かわいい〜!」の声。A先生は「ぼくは女性からかわいがられたいので嬉しい」と喜んでおいででした。
 今日の出演は、それから15年ぶりの出来事だったわけです。