宇野亜喜良展

 先月の話ですが、東京から来た友人と、刈谷市美術館で開催中の「宇野亜喜良展 本にみる少女譚」に行ってきました。 
 

■「宇野亜喜良展 本にみる少女譚 物憂げな瞳」
 会期=平成26年3月1日(土曜)〜4月13日(日曜)
 休館日=毎週月曜日、3月25日(火曜)
 会場=特別展示室
 入場料=無料
 主催=刈谷市美術館

 アンニュイだが力強い特徴的な目をした少女たちの、繊細で耽美なたたずまいを堪能しました。


 宇野亜喜良さんは名古屋の出身で、同美術館は宇野作品の収集に力を入れているようです。
 同展は、宇野さんの膨大な仕事のうちから、絵本や雑誌で発表された少女モチーフのイラストを展示。昨年雑誌で発表されたばかりのイラスト『極東のアリス』の原画も観られました♪ このブログで少し前に『不思議の国のアリス』について書いたので、そのタイミングで宇野さんのアリスモチーフの絵に触れられて感激でした。



 宇野亜喜良さんは、藤子不二雄A先生の『愛ぬすびと』(中公漫画叢書、1996年発行)の装幀も手掛けてらっしゃいます。
 
 
 宇野さんとA先生といえば、会場で宇野さんの経歴を読んでいて、お二人のちょっとした符合を見つけました。
 宇野さんの生年月日は、1934年3月15日、A先生は1934年3月10日です。お二人の生年月日がこんなにも近いのです。お二人とも今年が生誕80年ということになります。
 そして、宇野さんが名古屋から上京した年が1955年、というところにも注目しました。A先生は、富山県の高岡から1954年に上京しています。地方から本格的に東京へ移り住んだ年がたったの1年違いなのです。
 まさに宇野さんとA先生は、同時代を歩んできた偉大なるクリエイターなんだなあ、と感慨にふけりました。