てんコミ新装版『新オバケのQ太郎』2巻発売

 28日(月)、てんとう虫コミックス新装版『新オバケのQ太郎』2巻が発売されました。
 
 1巻と同様、カバーデザインにさわやかな風景写真を使用しています。

 
 
 「家族大サービス」「伊奈子とU子」「なぜか家出をする」「Qちゃんが死んだ!」「Qちゃんは口がかたい」などなどケッサク揃い、笑いの宝庫です♪ F先生はご自身がおっしゃっていたとおり古典落語の影響を強く受けていらっしゃいますが、『新オバQ』はまさに古典落語のように完成度が高く時代を超えて楽しめる笑い話が多くて、何度読んでも面白いです。


 この巻に収録された「物おきは天国」は、“悪さをした子どもを閉じ込める”という物置の使われ方を逆手に取ったお話です。サブタイトルのとおり、子どもにとって怖い場所である物置の内部を子どもの楽園の様相に変えてしまおう、という発想で描かれています。藤子F作品で物置がとても魅力的に感じられるお話といえば、『キテレツ大百科』の「物置でアフリカへ」を思い出します。物置に食べ物やテレビやマンガを運び込む行為からあふれる浮き立つような楽しさ!そして、物置が空を飛ぶ光景が醸しだす“日常の非日常化”っぷり!! そんなところにワクワクするのです。


 「古墳発見」が収録されているのは、きのう実際に古墳へ行ってきたばかりの身としてはタイムリーに感じられてちょっと嬉しかったです。2巻に「古墳発見」が収録されることをまったく意識せぬまま古墳へ行っていたので、今日コミックスを見て「おお!」と感嘆したのです(笑)
 ちなみに、こんな古墳へ行ってきました。
 
 
 
 
 
 名古屋市守山区の志段味古墳群にある「勝手塚古墳」です。古墳名に「手塚」の語を含んでいることからなんとなく手塚治虫先生を連想して、どことなく前から気になっていました。6世紀はじめごろの帆立貝式古墳で、墳丘のてっぺんに神社の社殿が建ってます。墳丘とその周囲の濠や堤がよい状態で残っており、とくに堤を持つ古墳は愛知県内でも数が少ないらしく、堤の高まりを見られるという点で貴重だそうです。


 最後に、香港の海豹叢書版『新Q太郎』2巻(1982年1月20日発行)が家にあるのでご覧いただきましょう。
 
 てんコミと比べるとずいぶん薄い本で、ぜんぶで9つの話が収録されています。「偉人キザ夫伝」は「自傳」、「U子を美人に?」は「拍照」、「伊奈子とU子」は「情敵」というサブタイトルになっています。