声優・富田耕生さん死去

 声優の富田耕生さんが亡くなられました。

 

■声優・富田耕生さん死去 84歳「平成天才バカボン」「マジンガーZ」「ゲッターロボ」など(「シネマトゥデイ」2020年10月1日 15時06分)

 

アニメ「平成天才バカボン」のバカボンのパパ役や、「マジンガーZ」のDr.ヘル役などで知られる声優の富田耕生さんが、9月27日に脳卒中のために亡くなった。享年84歳。1日、所属するぷろだくしょんバオバブが発表した。

https://www.cinematoday.jp/news/N0118924

 

  大ベテランの富田耕生さん演じてきたいろいろな役を見てきたなかで、私が最も長期にわたり楽しませてもらって、とりわけ思い出深く心に刻まれているのは、『プロゴルファー猿』のおっちゃんです。

「まさにおっちゃん!」以外の何者でもないおっちゃんぶりが本当に最高でした。

 

 ほかに『のび太の海底鬼岩城』のラスボス、ポセイドンの印象も非常に強いです。ポセイドン、怖かったなあ。

 

  藤子ファン的に富田さんといって外せない話題は、日テレ版『ドラえもん』でドラえもんの声を演じたことです。初代ドラえもんの声は富田さんだったのです。

 しかし私は日テレ『ドラえもん』を本放送も再放送も見てなくて、思い出深く心に刻まれている、とまでは言い切れないところがありまして……。

 富田さんが演じるドラえもんの声を初めて聴けたのは、水田わさびさんがドラえもんの声をやり始めて1年たっていない頃のことでした。ドラえもんの声といえば大山のぶ代さん!という圧倒的な記憶(+新たなドラえもん水田わさびさん、という意識)のなかで初めて触れた富田ドラの声には、きわめて痛快な衝撃を受けました。

 

 富田さん演ずるドラの声を初めて聴いたときの衝撃、それは「ドラえもんの声がコテコテの下町おやじみたいだ!」というものでした。あのファーストインパクトは忘れがたい体験です。

 

 藤子作品ではありませんが、富田さんの声をパッと聴いて反射的に思い浮かぶことが多い映像は、ヒゲオヤジの顔です。富田さんは数々の手塚アニメでヒゲオヤジをやっておられましたから。ヒゲオヤジのイメージにあまりにもピッタリのお声なのです。

 

 富田耕生さんのご冥福をお祈りします。