「こわい」=「かたい」!?

 本日(8/24・水)夕方のCBCのラジオ番組を聴いていたら、夏なので「こわい話」というテーマでリスナーからメールを募集していました。

 番組の終わりがけのところで、“食べ物がかたい”という意味での「こわい話」を送ってきた人がいました。名古屋人ならわかりますよねと……。

 そう、わかります。わかってしまうのです。

 私も含め私の世代以下でその意味の“こわい”を使う人は稀少と思いますが、私の父母や祖父母は日常的に使っていました。ですから、とても馴染みのある言葉なのです。

 

 その後番組内では“かたい”という意味での“こわい”は地域的なものなのか時代的なものなのか?という話になりました。

 その話を受けてリスナーから、『ドラえもん』にもその意味で“こわい”が出てくるので標準語ではないか…とのメールが。番組は直後に終わってしまいましたが、『ドラえもん』での使用例の場合は藤子・F・不二雄先生が富山出身だったがゆえのことでしょう。

 それゆえ、高岡市藤子・F・不二雄 ふるさとギャラリーがオープンしたとき、その意味での“こわい”の出てくるページ(『ドラえもん』の「階段ランプ」の1ページ)のグッズが販売され、私はクリアファイルやポストカードを買ったのでした。

 F先生のふるさとにできたミュージアムが出すのにふさわしいネタグッズです。

 

 ただし、“かたい”という意味での“こわい”は、方言と言ってしまうにはかなり広い地域で使われていたみたいです。北陸や東海地方のみの方言ではないのです。

 こちらの記事などを見ると、“かたい”という意味の“こわい”は平安時代からあって日本中で使われていた古語らしいです。

 https://kenokoto.jp/12996

 

 ということで、その意味の“こわい”は、現代では“地域的なもの”になっているのかもしれないけれど、昔は日本中で使われていた言葉のようです。それを踏まえれば“時代的なもの”とも言えそうですね。

 

 

 ※追記

 この話題に対して、複数の藤子ファンの方から反応をいただきました。

 参考として紹介します。

 

●私はドラえもんのこのシーンのこわいという意味がわからず、母に教えてもらいました。滋賀が田舎の夫はこわいを使うよーと言っています。世代と地域、両方ですねー。夫は関西の言葉という印象を持っているようです。

 

●幼少時代は意味がわからなかったですね。関西では使われてなかったです。

 

●うちの祖母は首都圏出身でしたが、食べ物が硬いことを"こわい"と言ってました。"地域的なもの"かはわかりませんが、"世代・時代的なもの"ではありそうですね。

 

●私の母方の祖父母は佐賀ですが、食べ物が硬いことを"こわい"と言います!私は大阪育ちですが、私自身も周りでも同じ使い方をしてるのは聞いたことないです。私はてっきり九州地方の方言かと思ってたんですが、いろんな地域で使われているみたいで驚きました。地域より世代なんですかね?

 

●この有名な「こわい」はわたしも当時意味がわからず、素直に「古いご飯を食べるのが食中毒とかがあるから怖い」んだと思ってました。「かたい」→「こわい」は全く知りませんでしたねえ。いずれにせよ玉子さんが凄くチャーミングなのは重要ですw

 

●北海道だと、疲れてる時もこわいって言いますね。なので恐ろしい、固い、疲れている、トリプルミーニングのママのギャグでした。