110円コーナーでF先生の新書判コミックスを収穫

 自宅からそう遠くない新古書店の110円コーナーで収穫しました。

 1984年〜90年に発行された藤子・F・不二雄先生の新書判コミックスたちです。

 どれもすでに持っている本ばかりですが、よく行く近くの店の110円コーナーで見つけた!という興奮に押されて、ついついわが家にお迎えしたくなってしまいました。

 おそらく、もともと同じ人物が所有していたものでしょう。

 

 てんとう虫コミックスエスパー魔美』については、「藤子不二雄」「藤子不二雄Ⓕ」「藤子・F・不二雄」名義が混在しているのが目を引きます。ちょうどコンビ解消前後の時期に発行された版が多いのです。

 

 

 今回110円コーナーで見つけたてんとう虫コミックスパーマン』のカバーデザインは、『パーマン』アニメ化(シンエイ動画版、1983年~)のタイミングでリニューアルされたバージョンです。

 私は今年8月にも新古書店の110円コーナーでてんとう虫コミックスパーマン』を見つけて購入したのですが、そちらは映画『Pa-Pa-Pa ザ★ムービー パーマン』公開(2003年)に際して刊行された新装版でした。

 1983年~バージョンの表紙と同じイラストを使用して、デザインを少し変えています。

ミノタウロスの皿の皿を持って焼肉屋へ

 昨晩、焼肉を食べに行ったのですが、そのさい『ミノタウロスの皿』の皿を持参しました。

 ちょっとブラックユーモア的な光景ではありますが、地球の牛肉とイノックス星のウスを並ばせてみたかったのです。

 異なる星の主要な食肉用家畜の共演?です。

 

 『ミノタウロスの皿』では最後に主人公が待望のステーキをほおばりながら泣きますが、今回はステーキをほおばることも泣くこともできませんでした(笑)

 あとで言われて思ったのですが、このときせめてミノを注文しておけばよかったなと…。ミノアが描かれた美濃焼の『ミノタウロスの皿』の皿…。そのうえでミノを頼んだら、最高にミノだらけの状態になったのに…。

トキワ荘通り昭和レトロ館

 これもトキワ荘マンガミュージアムへ行った日と同じ、11月1日のことです。

 11月3日オープンの「トキワ荘通り昭和レトロ館」の前を通りかかるとたまたま内覧会をやっていて、中を見学させてもらえました。

 

 1階で開催される「これも学習マンガだ!展」は、われわれが思う通常の学習マンガの概念を拡張してエンタメ作品の学習要素に着目した展示。

 

 

 さまざまな《学習マンガと見なせる》コミックスがズラリと並んでいました。

 

 このなかから藤子先生の本を探してみたところ……

・GAMANGA BOOKS『まんが道』1巻(小学館クリエイティブ

 

 

・中公文庫コミック版『まんが道』1巻(中央公論新社

 

 

小学館文庫『藤子・F・不二雄[異色短編集]1 ミノタウロスの皿』(小学館

 

 

・こちらでは『ドラえもんの学習シリーズ』(小学館)が紹介されています。

 

 

 そんな「これも学習マンガだ!展」の第1期特集作品は『ゴルゴ13』。

 なるほど、ゴルゴから学ぶ知識・知恵は豊富にありそうですね!

 

 

 「トキワ荘通り昭和レトロ館」は2階も魅力的でした。

 アパートだった各部屋を展示スペースに、昭和の文化や生活に触れられる展示がいろいろ。

 この建物は昭和20年代に建てられたもので、ただそこにいるだけで昭和へのタイムスリップ感にリアリティがともないます。

 一同、感嘆。

 

 さらに、昭和ジオラマ作家・山本高樹さんの「神田川」と「人世横丁」も見どころです。

 すみずみまで見とれました。

 

 1階の「マンガナイトBOOKS」という施設には、Moo.念平先生の色紙が展示してありました。

 その美麗さにひたすらうっとり。

トキワ荘マンガミュージアム「漫画少年 大展覧号 - 幻の雑誌 完全揃い101冊 -」

 藤子不二雄Ⓐ先生お別れの会に参列した翌日(11/1)、トキワ荘マンガミュージアムを訪れました。これが3回目の来訪となります。

 

 やっぱり、トキワ荘の建物が視界に入ると条件反射のようにジーンとしてきます。トキワ荘が復元されてほんとうによかった、としみじみ実感する瞬間です。

 そんなふうにこの地に来れば自然とワクワクするわけですが、と同時に、今年はトキワ荘に住んだり通ったりされた先生がたが何名も旅立たれたので、しんみりと切ない気持ちも生じてきました。

 

・入館時に受け取ったチケットとパンフレット

 

・ギシギシと鳴る階段をのぼると、板張りの廊下の左右に先生がた住んだ部屋が並びます。

 

・共同炊事場。細部までこだわり抜いて再現されています。

 

手塚治虫先生のあと2人の藤子先生が入居したトキワ荘14号室。

 

・1963年のトキワ荘周辺町並み模型。トキワ荘の周辺にどんな建物があったのか、トキワ荘の位置関係などがわかって、すばらしい模型だなと感じます。

 

 

・開館2周年記念展示「漫画少年 大展覧号 - 幻の雑誌 完全揃い101冊 -」。10/16までだった会期が11/3まで延長されたおかけで間に合いました。

 トキワ荘の先生がたにとって、デビューへの登竜門だったり作品発表の主舞台だったり仲間との交流の場だったり精神的支柱だったりした幻の雑誌。トキワ荘とは切っても切れない密接かつ重要な関係にあるのが「漫画少年」です。その創刊号から最終号までを一望できる展示は壮観でした。

 この企画展で展示された貴重な資料の多くが永田竹丸先生より寄贈されたもの。永田先生の訃報に触れて間もないタイミングでこの展示を観ることになり、どうしても胸に迫るものがありました。藤子Ⓐ先生お別れの会に参列したばかりだったこともあって、この企画展の場にいることがそのまま先生がたを追悼する行ないであるような気持ちに……。

 

 

トキワ荘マンガミュージアムの次の企画展は「藤子不二雄Ⓐのまんが道満賀道雄と仲間たち」。ついに藤子作品をテーマとする展示が開催されるのです。

 

・フライヤーをミュージアム内でゲットしました。

 復元されたトキワ荘のなかで観る『まんが道』展。感動せずにはいられないでしょう。

 

 

トキワ荘マンガミュージアムへ入館する前に「松葉」で昼食をとりました。

 

 

・チューダーとラーメンでンマーイ!

 

 

・「松葉」を出てからトキワ荘マンガミュージアムのすぐ隣にある「ふるいちトキワ荘通り店」でもチューダーを注文。ンマーイ!

 

 

・夜は新宿へ移動して、この日トキワ荘マンガミュージアムをご一緒した藤子ファン仲間と献杯

藤子・F・不二雄ミュージアム「SF短編原画展」へ

 10月31日(月)、東京虎ノ門のオークラ東京で行なわれた「藤子不二雄Ⓐ先生お別れの会」に参列しました。

 参列のため上京するにあたり、虎ノ門に着く前に川崎市藤子・F・不二雄ミュージアムに立ち寄りました。

 9月3日のドラえもん誕生日以来のFミュージアム来訪となりました。

 

 

 Fミュージアムでは10月22日(土)より2階の「展示室Ⅱ」で「藤子・F・不二雄のSF短編原画展 ―Sukoshi・Fushigiワールドへの招待―」を開催中です。

 この企画展の情報を初めて知ったときは、ついに、ついにSF短編が特集されるのか!と驚嘆し、胸が高鳴ったものです。

 

 SF短編三昧の原画展だなんて、その展示空間に一歩足を踏み入れただけでゾクゾクとして、ただならぬ気持ちになります。

 『ミノタウロスの皿』『じじぬき』『ドジ田ドジ郎の幸運』『超兵器ガ壱號』『イヤなイヤなイヤな奴』など数々の原画に見入りました。1つの作品につき、12ページ分の原画を展示するパターンが多かったです。

 扉の原画だけを展示するコーナーでは、『アン子 大いに怒る』『ポストの中の明日』『神様ごっこ』『昨日のオレは今日の敵』『あのバカは荒野をめざす』などの作品が。

 

 F先生が『ミノタウロスの皿』を単行本に収録するさい大幅加筆したことを紹介する展示や、『換身』のSFマガジン掲載ページと原画の1ページを並べた展示などは、原画展全体を観ていく過程で挟み込まれる解説コラム的な面白さがありました。

 

 展示室の最後のスペースでは、SF短編と似たアイデアやタイトルをもつ『ドラえもん』のお話を紹介していました。『ドラえもん』をSF短編と関連付けることで、これまでSF短編を知らなかった来館者に興味を持ってもらいやすくしよう、という趣向でしょうか。

 

 SF短編のもつ“すこしふしぎ”な味わいを直筆原画でたっぷりと感じられるなんて、それ自体がすこしふしぎ体験であるかのようでした。

 それぞれの作品を初めて読んだときの驚きや衝撃や感動がムクムクと頭をもたげてくるような感覚にもなれました。

 

 

 ミュージアムカフェでは、SF短編にちなんだメニューばかりを注文!

・『ミノタウロスの皿』~うんと食べなきゃいやよケーキ

 

・『流血鬼』~紅いカシスフロート~

 

 

 どちらのメニューもアイデアに結構なまがまがしさが漂っていて、なんだか嬉しくなるくらい攻めてるな~と感じました。

 だって、『ミノタウロスの皿』で「うんと食べなきゃいやよ」と言ってるのは食べられる側のミノアですからね。今から自分が食べようとしている食物に「うんと食べなきゃいやよ」とお願いされる……というシュールなおそろしさ(汗)

 

 『流血鬼』~紅いカシスフロート~は、こうやってストローをグイッと突き刺すことで、作中で描かれた「胸に杭を突き刺す行為」に見立ててるんですよね……。やっぱり攻めてます。

 

 そして、ミュージアムショップでお買い物したのもSF短編グッズでした♪

・『ミノタウロスの皿』の皿

 

・アクリルペンスタンド[SF短編]

 

 『ミノタウロスの皿』の皿は、アイテムが「皿」であるところ、そして「美濃焼」ってところで二重にシャレてますね。

 

 「SF短編原画展」は、会期中に展示替えが何度かあるようなので、また足を運びたいです。

藤子不二雄Ⓐ先生お別れの会

 10月31日(月)、東京虎ノ門のオークラ東京で藤子不二雄Ⓐ先生お別れの会が開かれました。

 Ⓐ先生にお別れを言うのはつらいけれど、これまでの感謝の気持ちをしっかりお伝えしたいと思い、参列しました。

 午後6時ごろ会場に入場すると、広々とした空間にⒶ先生の作品世界を楽しめる展示が並び、そこで参列者が写真を撮ったり会話をしたりして自由にすごせるようになっていました。

 訪れた人々を楽しませよう、もてなそうというサービス精神。藤子不二雄Ⓐスピリットが息づいています。

 

 2018年から六本木や富山などを巡回した「藤子不二雄Ⓐ展 ーⒶの変コレクションー」で展示されていた等身大のリアルⒶ先生人形やⒶ作品の世界観をモチーフにしたフォトスポットが並んでいて、ふたたび「藤子不二雄Ⓐ展」を訪れたような感覚に。

 「藤子不二雄Ⓐ展」になかったものとしては、Ⓐ先生が愛用された服やゴルフクラブなどの展示がありました。

 この展示空間で、そうした展示品を思い思いに眺めながら、たくさんの藤子ファン仲間や藤子スタジオ関係者、知人たちと挨拶したり会話したりしてⒶ先生を偲んだのでした。

 ほんとうに久しぶりにお会いする方も多く、再会の喜びにもひたれました。

 

 その場所にかなり長居してしまいました。寂しさや悲しみを忘れさせてくれる楽しい場所から離れがたかったのです。

 でも、いつまでもそこにいるわけにはいきません。

 

 大きな祭壇の置かれた隣の空間へ移ると、それまでの楽しい雰囲気から一転してしめやかな空気に包まれました。

 一輪の白いカーネーションを受け取って、祭壇の前へ歩きます。

 

 そして献花……。

 このとき、Ⓐ先生の大きなお写真を前にして思わず涙が……。

 こらえきれませんでした。

 感謝の言葉を頭の中でうまくまとめられないまま、でも精一杯の気持ちをこめて手をあわせました。

 

 

 会場を出るところで参拝者に配られたポストカード。

 

 

 祭壇の部屋を出たところに立っておられた松野いづみさんにご挨拶させていただきました。稲垣くん久しぶりね、などと言葉をかけてくださいました。

 いづみさん、大役お疲れ様でした。

 

 お別れの会会場を出てから新橋の居酒屋へ移動。

 藤子ファン仲間12人で献杯し、みんなで藤子先生について熱く濃く楽しく語り合いました。

 いい夜でした。

 

 安孫子先生、安らかに。

 

 

 ●追記

藤子スタジオOBのヨシダ忠先生、高峰至先生と写真を撮っていただきました。

 ヨシダ忠先生は、藤子スタジオ最初期の専属アシスタントのお一人でコロコロコミックで連載された『藤子不二雄物語 ハムサラダくん』の作者としても知られています。Ⓐ先生のマンガにヨシダ先生をモデルとした登場人物が(主にチョイ役で)よく出てきます。会場ではヨシダ先生からあふれんばかりの藤子先生愛をうかがうことができました。

 高峰至(アシスタント時代は本名の青木則幸)先生は、『ノスタル爺』の土蔵や『みどりの守り神』のジャングル化した新宿の風景(初出版)など、細密な背景画を手がけられた方として特に印象に刻まれています。

 

 

 

・会場に、コスプレーヤーの声さんがまんが道ニットを着ていらっしゃったので、お声かけして少しお話させていただきました。このまんが道ニットは、家庭用編み機を駆使して個性的なニットを製作する「編み物☆堀ノ内」という方に声さんがオーダーして作ってもらった一点モノ。

 おそるおそる?声をおかけしたら、声さんが私の存在を認識してくださっていて嬉しかったです。次はもっとじっくりお話したいですね。

 

 

・会場でお会いしたいろいろな方々からいろいろな品々をいただきました。皆様ありがとうございました。