「日本一怖い!ブック・オブ・ザ・イヤー2005」

別冊SIGHT「日本一怖い!ブック・オブ・ザ・イヤー2005」(SIGHT編集部・編/2004年12月25日初版発行/750円+税)のなかの、2004年話題のコミックをとりあげるコーナーで、ライターの南信長氏が『DEATH NOTE』大場つぐみ・原作/小畑健・漫画)を読んで「ダークな『ドラえもん』じゃないか」と思った、と語っている。「ドラえもんを頭がよくて野心家のライトくんが持っちゃったって意味で、ダークな『ドラえもん』かなと。だって、誰でも『あいつ死ねばいいのに』とか思うことってあるじゃないですか。そこで、その名前を書けば相手が死ぬノートが手に入ったっていうのは、やっぱドラえもんの秘密道具と裏表というか、明と暗、光と影みたいな」とのこと。
 私は昨年、『DEATH NOTE』の設定を初めて知ったとき、藤子不二雄A先生の『魔太郎がくる!!』を思い出し、とりあえず興味を持って単行本の1巻だけ買って読んでみた(その後2巻も読んだ)。当然のごとく『魔太郎がくる!!』とは無関係の作品だったわけだが、巷の評判通り、続きがどうなるか気になる、よく考え抜かれたサスペンス・マンガであった。こういうレベルの作品が、週刊少年ジャンプに連載されて人気を博しているというのは、画期的なことかもしれない。