「ウラBUBKA」6月号「ドラえもんウラ大百科」

「ウラBUBKA」6月号(コアマガジン)が「ドラえもんウラ大百科」という特集を組んでいる。合計50ページ(カラー2ページ+モノクロ48ページ)もの分量に達する大規模な特集である。


〝世の中をウラから眺めるエンターテンメント誌〟と自称する「ウラBUBKA」らしく、藤子・F・不二雄先生のプライベートや、『ドラえもん』利権の内幕、声優交代・劇場映画休止の理由などについて書きたてたウラネタ記事がずらりと並んでいる。「劣化コピーの山!藤子プロスタッフのエクスプロイトマンガ!」とか「ドラえもん エロショット全紹介!!」なんていう記事まである。きのう買った「もっと!ドラえもん」のようなオフィシャルなメディアには絶対に載らないドラえもんネタが満載、というわけだ。
 

 こういう記事は、物事をわざと斜めから見て醜聞めいた書き方をしたり、噂やデマや伝聞や妄想をちりばめて話を盛り上げたりしているので、「これがすべて真実だ」と思って読まれてしまうと有害なものになるし、実際、読んでいて眉をひそめたくなる部分もあった。しかし、その反面、一般のマスメディアでは見られないマニアックでディープな記事や、「藤子・F・不二雄」という作家とその藤子・F先生が描いた『ドラえもん』という作品を正当に好ましく評価している記事もあって、正直おもしろいと思える部分もあった。


 全体として、『ドラえもん』を潔癖に愛している人には不快だが、下世話な話に耐性があってちょっと濃ゆいネタが好きなファンなら読んでみてもいいのでは、と思える特集だった。