18日の当ブログコメント欄でmoriganeさんが情報をくださったように、1972年に「赤塚不二夫責任編集」を掲げて創刊した雑誌「まんがNo1」の付録ソノシートレコード全6枚6曲がリマスタリングCD化される模様だ。「まんがNo.1」全6冊から選んだ再録マンガと記事による“ベスト・オブ・まんがNo1”ブックレット (252ページ) とのセットで発売される、ということらしい。
「まんがNo.1」は、アメリカのパロディ・サタイア雑誌「MAD」の日本版を出そうという赤塚不二夫先生の発案から生まれたもので、マンガを中心に据えながら表紙に横尾忠則を起用したり、遊び心に満ちたソノシートを付録につけたりと異色の月刊誌だった。
「まんがNo.1」には藤子不二雄A先生が5本の作品を描いていて、このうちのいくつかがブックレットに再録されるようなのだ。
まずは、このCD&ブックレットの概要を、ディスクユニオンのHPから引用しよう
完全限定生産!!! 赤塚不二夫漫画家業50周年記念企画!!
1972年に赤塚氏が自ら私財を投げ込みフジオ・プロダクションより創刊した雑誌「まんがNo1」 (全10冊刊行〜1973年休刊) の付録としてあったソノシートレコード全6枚6曲をリマスタリングCD化、さらに全6冊から選んだ再録マンガ、記事による“ベスト・オブ・まんがNo1”ブックレット (ページ数はなんと252P!!) を付したCD+ブックレットのセット。ハナモゲラ元年より30年目の今年、全宇宙初CD化、初復刻!! 音楽ファンならずとも漫画ファン、サブカルッ子、昭和マニア、古書マニア、老若男女問わない衝撃の復刻作品の登場です!!
【CD内容:画はB5サイズのカードで復元】
① 少年A(=三上寛)/おまわりさん!! (画:佐伯俊男)
② 佐藤允彦トリオ(唄:中山千夏)/Discover War (画:中山千夏)
③ カミソリQ子/スケバンロック (ナレーション:小野ヤスシ)
④ 山下洋輔トリオ/ペニスゴリラアフリカに現る(画:杉浦茂)
⑤ 井上陽水/桜三月散歩道(画:羽良多平吉・・・「氷の世界」収録の同名曲とは違う“ニャロメの唄”を歌った大野進のナレーションが入った激レアバージョン!!
⑥ 三上寛/ホイ!(画:長谷邦夫)
【ブックレット収録漫画家】赤塚不二夫作品(ヌードグラビア含む)はもちろん、藤子不二雄Aや山上たつひこの幻の作品はじめ、谷岡ヤスジ、日野日出志、湯村輝彦、杉浦茂、佐伯俊男、及川正通、平岡正明、他多数。ロゴデザイン:横尾忠則
そしてブックレット序文は赤塚氏の盟友、タモリ!!!!
11月23日発売
9月23日より予約開始!!!
ディスクユニオンのみのスペシャル特典も企画中!!!
http://diskunion.net/news.php?genre_id=9&news_id=1&page=6&pset=1&yyyymm=2006-09
井上陽水さんの『桜三月散歩道』を名曲だと評価する人は私の周囲にも複数いて、「『桜三月散歩道』のまんがNo1バージョンもぜひ聴いてみたいのだが、これまで一度も復刻されておらず、オリジナルのソノシートは極めて入手困難とあって、聴く術がない」と言う人もいた。その『桜三月散歩道』まんがNo1バージョンがついにCD化されるのだから、これは快挙と言えるだろう。
『桜三月散歩道』を作詞した長谷邦夫先生が18日のコメント欄で「陽水さんの曲も、ナンバーワンのバージョンはダメということだったのに、粘ってOKが取れたようです」と書き込んでくださったことから、今回の復刻は、この曲をぜひCD化したいという企画者の並々ならぬ熱意の賜物であったことがうかがえる。
ちなみに、長谷先生は雑誌「まんがNo.1」の実質的な責任編集者でもあった。
藤子不二雄A先生が「まんがNo.1」で発表したマンガ作品は以下のとおり。このうち、どの作品がブックレットに再録されるのだろうか。
『大殺陣』(1972年12月号)
『再び大殺陣』(1973年1月号)
『大決闘』(1973年2月号)
『大悪漢』(1973年3月号)
『大怪物』(1973年4月号)
どの作品も、有名な映画を軽妙なタッチでパロディ化したナンセンスマンガだ。『大殺陣』『再び大殺陣』は、『血槍富士』『座頭市物語』などの時代劇を、『大決闘』は、『シェーン』『真昼の決闘』などの西部劇、『大悪漢』は、『ブリット』『俺たちに明日はない』などのギャング映画、『大怪物』は、『キングコング』『フランケンシュタインの花嫁』などの怪物映画を、それぞれパロディの題材として扱っている。