ポコニャングッズ

 今年、国宝・彦根城滋賀県彦根市)が築城400年を迎えた。それを記念した「彦根城築城400年祭」のマスコットキャラクターが「ひこにゃん」である。
http://www.hikone-400th.jp/hikonyan/
 ひこにゃんを話題にとりあげた新聞記事やサイトを、今年になって幾度も目にする機会があった。私の藤子脳は、「ひこにゃん」という名に触れるたび、反射的に「ポコニャン」を思い起こすのだった。
 そこで今日は、私が持っているポコニャングッズのなかから、いくつかを紹介したいと思う。

・パンチワナゲ(ユージン)
空気を入れて膨らますビニール製のパンチング人形。いくらパンチで倒しても必ず起き上がってくる仕組みだが、ポコニャンを殴るなんてとてもできない。バンザイをした腕に輪を投げ入れて遊ぶこともできる。説明書きを見ると、パンチをして遊ぶとは書いてないので、輪投げ遊びがメインの玩具であろう。


・シャンプーボトル(サンスター)
りんごの香りを放つ子供用シャンプーである。150ml入り。容器がポコニャン人形になっているが、あくまでもシャンプーボトルとして使えるようデフォルメされているので、人形としては少し不恰好だ。でも、それがまた朴訥な味わいとなっている。

・ノート(CAPCOM
シャンプーボトルの背後に立てかけてあるピンク色の表紙のものがポコニャンノートである。中は音楽用の五線紙になっている。たしか、ゲームセンターのゲームの景品だったと思う。


・長ぐつ(福助
幼児用の赤い長ぐつに、ポコニャンのワンポイントがかわいらしくあしらわれている。


・缶バッジ
長靴の下に置いてある円形の小さなものが缶バッジだ。



●『ポコニャン』基礎知識
 藤子・F・不二雄先生が描いた『ポコニャン』は、「希望の友」昭和50年4月号から53年5月号にかけて連載された児童漫画である。その前身であり幼年版とも言える『ぽこにゃん』という作品もあって、「ようじえほん」昭和45年7月号から49年1月号まで連載された。ようじえほん版『ぽこにゃん』は、のちに大ブレイクする『ドラえもん』が始まった半年後から連載がスタートしている。「ようじえほん」の裏表紙に毎回1頁のオールカラーで掲載された。
 ポコニャンはその名が示すように、タヌキとネコが混ざったような不思議な生き物だ。太郎くんの家に住んでいて、超能力のような特殊な力や人間の科学力を超えた便利な道具で、太郎くんを助けてあげたり太郎くんたちと一緒に遊んだりする。『ドラえもん』に近い設定だが、ポコニャンの場合、ハイキング中の太郎くんに拾われて一緒に暮らすようになっただけなので、のび太くんの人生を良い方向へ変えるため未来からやってきたドラえもんのように明確な目的をもっているわけではない。太郎くんの楽しい遊び相手といった印象だ。
 平成5年からNHK総合でアニメ『ポコニャン!』がスタートする。リピート放送も含めて平成8年まで続いた。(平成6年4月よりNHK教育で放送)
 アニメ『ポコニャン!』は、原作の太郎くんが「ミキちゃん」という女の子に変更されたり、ポコニャンの不思議な力が「へんぽこりんパワー」と名づけられたりして、最初から原作とは違う設定が目立った。それもあって私は、この番組の良い視聴者にはなれなかった。放送が終了してずいぶん経過してから中古でビデオソフトを集め、改めて視聴してみてようやく「原作とは違うなりに面白いなあ、かわいいなあ」と感じたのだった。