藤子キャラお面コレクション

 藤子キャラのお面をかき集めてみました。ほかにも持っていたと思うのですが、取り出しにくい場所に保管してあるため、とりあえずすぐに見つかったものだけ並べました。

 こうやって眺めると壮観です(笑) これらのなかで最も珍品なのは、間違いなくロボケットでしょう。

 ロボケットとは、藤子F先生が昭和37年から40年にかけて小学館の学習誌に連載した『すすめロボケット』の主人公で、ロボットとロケットを掛け合わせたキャラクターです。
 藤子F先生は、大ヒット作『オバケのQ太郎』で“日常に闖入した非日常が巻き起こすギャグ”“生活をベースにしたSF(すこし・ふしぎ)”という藤子マンガの本流となる方程式を確立しました。F先生が、そういう方法でいけるんじゃないかと手ごたえを感じはじめたのは、『オバケのQ太郎』の前に描かれた『すすめロボケット』においてだったのです。そのことについてF先生はこう述べています。

「ロボケット」という、ロボットとロケットを足して割ったようなキャラクターが出てくるまんがを、学習誌に描きましてね。それが純粋なSFまんがじゃなくて、生活を背景にしたSFギャグだったわけです。幸いに好評で。その頃から何となく、生活感をまんがに持ち込んでみようという発想がありましたね。生活の基盤はあくまで現実世界にあって、片足はもうひとつの、変わった世界に踏み込んでいるキャラクターですね。
小学館「オレのまんが道」(少年サンデー編集部 編/根岸康雄 取材・文/1990年発行〜

 このことだけでも『すすめロボケット』は藤子マンガ史において非常に重要な作品なのですが、さらに藤子先生はこの作品と『てぶくろてっちゃん』で第8回小学館漫画賞(昭和38年)を受賞しているので、重要度はますます高まります。なのに本作はこれまで一度も単行本化されておらず、アニメや映画などで映像化されたこともないので、ロボケットのグッズというのは極めて珍しいのです。


てんとう虫コミックスドラえもん』第40巻所収の「しずちゃんをとりもどせ」では、出木杉くんの息子ヒデヨが小学生発明コンクールに出品するためロボケットを作ってますね。




 これは、1960年代モノクロアニメ時代のお面です。Q太郎、P子、ウメ星デンカ、怪物くん(2種類)。デンカや怪物くんの目が半透明の緑色になっていて、なんだか不気味です。Q太郎やP子のデザインも狂い気味。オバケなのにかわいらしいのが特徴のQ太郎やP子が、本来のオバケらしい不気味さをたたえています(笑)



 ここから1980年代のお面になってきます。パーマン2号&1号、シンちゃん、ドラえもん。60年代と比べ造形が洗練されてますね(笑) シンちゃんの兄であるハットリくんのお面も持っていたと思うのですが、見つかりませんでした。パーマン2号の鼻や口元あたりの立体感が妙に気に入っています。



 プロゴルファー猿エスパー魔美。どちらも『藤子不二雄ワイド』の枠内でアニメの放送が始まったという共通点があります。


 チンプイとウルトラB。どちらも原作マンガは「藤子不二雄ランド」(中央公論社)の巻末で連載されました。



 ビリ犬とパラソルヘンべえです。
パラソルヘンべえ』のアニメ(平成元年〜3年/NHK)は、樋口雅一さんが監督をなさっていました。樋口さんのブログ『萬雅堂』便りの過去記事で、アニメ『パラソルヘンべえ』制作時の舞台裏エピソードが読めます。興味深い内容です。
 http://d.hatena.ne.jp/manga-do/20051125
 http://d.hatena.ne.jp/manga-do/20051126
 http://d.hatena.ne.jp/manga-do/20051127