『ドラえもん』と酒

 今月中旬に『ほろよいブックス 酒読み ―文学と歴史で読むお酒』(ほろよいブックス編集部・編、社会評論社)という本が発売されました。
 

酒読み ―文学と歴史で読むお酒─ (ほろよいブックス)

酒読み ―文学と歴史で読むお酒─ (ほろよいブックス)

  • 作者: 岩佐善哉,伊吹隼人,中村浩訳,高橋龍夫,板橋春夫,森村夏子,才津祐美子,阪井芳貴,増渕鏡子,伊地知紀子,渋谷豊,菅原孝平,板垣由美子,近松義昭,元森絵里子,室田元美,三島万里,板垣誠一郎,石倉一雄,伊藤博一,三瓶はるみ,稲垣高広,ほろよいブックス編集部
  • 出版社/メーカー: 社会評論社
  • 発売日: 2012/12/12
  • メディア: 単行本
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 本書は、副題にもある通り、文学や歴史、民俗学などの観点から「酒」についてあれこれ語ったもので、各界22名の執筆者が寄稿しています。
 私もそのうちの1人でして、「『ドラえもん』と酒」という、本書においてはボーナストラック的なエッセイを寄稿しました。マンガ『ドラえもん』で描かれた“酒”を概観し、作中における酒の役割を紹介しています。
 


 同書の内容の詳細を版元の公式HPから引用します。

お酒の文学・歴史・記録・記憶をとおして懐かしくも新鮮な?人の営み?を味わう教養書。


【目次】


口上

【1】 古典で読むお酒 ほろよいブレンド

 ・江戸時代の浪漫漂泊詩人と酒詩歌
 (寄稿)岩佐善哉

 ・江戸の風流 〜雪見酒・月見酒・花見酒
 (寄稿)伊吹隼人

 ・上戸と下戸の争い 〜「酒飯論」
 (寄稿)三瓶はるみ

【2】 近代文学で読むお酒 ロック&ストレート

 ・近代文学をめぐる酒 〜必要悪としての愉悦
 (寄稿)高橋龍

 ・かなしい酒 〜あるいは自己からの逃避:啄木、漱石、朔太郎と酒酔
 (寄稿)森村夏子

【3】 交差する歴史のお酒 民俗と民族のお話

 ・禁じられた酒造りと許された酒造りの間
 (寄稿)才津祐美子

 ・盃事の民俗
 (寄稿)板橋春夫

 ・琉球・沖縄の酒と文化と生活と
 (寄稿)阪井芳貴

 ・日本で飲まれる朝鮮の酒 〜韓流でにぎわう繁華街から歴史の路地へ──
 (寄稿)伊地知紀子

【4】モダンに読むお酒 芸術と社会からのBGM

 ・フランスの美酒
 (寄稿)渋谷豊

 ・中入り(資料編)松尾邦之助「某月・某日・某名」〜趣味の雑誌「酒」

 ・喜多方美術倶楽部とお酒 〜「文化の力」がむすぶ経済と芸術
 (寄稿)増渕鏡子

 ・現存最古の飲料販売機「酒の自販機」 〜廃棄寸前から重要科学技術史資料(愛称・未来技術遺産)に
 (寄稿)菅原孝平

 ・天賞酒造「うま酒こけし」 〜日本初のこけし専門書をつくった天江富弥の足跡
 (寄稿)近松義昭

 ・「未成年者飲酒禁止法」制定 〜 「なぜ、お酒は二十歳になってからか?」をめぐる半世紀
 (寄稿)元森絵里子

【5】 現代につがれるその1杯 (前編) 銃後の酒と人

 ・戦時期の酒類
 (寄稿)板垣由美子

 ・命あることを、ともに喜びあおう 〜戦争を語り伝える人々をたずねて
 (寄稿)室田元美

 ・作家・大佛次郎のたしなむ酒
 (寄稿)板垣誠一郎

【6】 現代につがれるその1杯 (後編) 戦後の酒と人

 ・グラスに映った残像から 〜追憶の昭和
 (寄稿)石倉一雄

 ・サントリーの広報誌『洋酒天国』を中心に 〜ハイボールのひろめ方の歴史
 (寄稿)三島万里

 ・新宿/ジャズ・バー/「PePe」
 (寄稿)伊藤博

【7】飲まない方にもお楽しみ 

 ・『ドラえもん』と酒 〜子ども時代からずっと付き合いの続く親友たちとの宴の場 
 (寄稿)稲垣高広

 ・酒買いだるま
 (寄稿)中村浩訳

 結び


 http://www.shahyo.com/mokuroku/consciousnes/man_history/ISBN978-4-7845-1713-8.php


 以下のサイトでは、同書に寄稿されたお1人、洋酒ライターの石倉一雄さんを紹介した記事が読めます。
 http://www.foodwatch.jp/strategy/15884