日経ビジネスに喪黒、日本経済新聞にA先生が登場

 きのう書店に行ったら「日経ビジネス」の表紙にでかでかと喪黒福造が載っているのが目に飛び込んできました。思わず購入。
 
 ・「日経ビジネス」4月15日号


 表紙のテーマは「ブラック企業にドーン!」だそうです。
 記事の中身は喪黒と関係ありませんが、ブラック企業関連の特集に喪黒を起用するセンスが好きです。



 日経つながりになりますが、「日本経済新聞」朝刊4月16日(火)付に、「「まんが道」仲間に捧ぐ −トキワ荘を舞台とした自伝的作品、43年で完結−」という藤子不二雄A先生のインタビュー記事が掲載されています。
 A先生は『愛…しりそめし頃に…』を長年描き続けてきた思いをこう語っておられます。
「「愛…」の連載が始まったのが95年。その後、藤本氏、石森氏、赤塚氏が亡くなった。ものすごい喪失感だった。逆にそれを埋めようと作品に没頭した面もある。描いている間はトキワ荘の時代に戻れるから。追悼の気持ちを込めてきた」
 A先生が『愛しり』のなかでひたすらトキワ荘時代の事を描き続けた背景には、先に逝ってしまった仲間たちへの追悼の思いがあったのですね。仲間を失くした喪失感を埋める意味も込めて…。そうしたA先生の思いを知ったうえでもう一度『愛しり』を読み返してみたくなりました。
 そしてA先生はこの作品を終わらせたことについて、
「もう少し続けたいけれど、僕も79歳。現役でいられるのはありがたいがそろそろ限界かなあ、という気もしてきた。惜しまれつつ去るのが良いだろうと幕引きを決めた」
 と述べておられます。


 心配なことも書かれていました。A先生は『愛しり』最終回執筆後、大腸ポリープ除去のため2週間ほど入院されたそうです。そのさい大量出血して輸血することになり、5日間も集中治療室に入ったとのこと。
 今はもう元気になられたようですが、これまで内臓関係の病気をしてこなかったA先生だけに、この報には衝撃を受け動揺してしまいました。
 こういう記事を読むと、『愛しり』連載も今が辞めどきだったのかな、と思えてきます。
 A先生、どうかご無理なさらず、お元気でおすごしください。