『UTOPIA 最後の世界大戦』が鑑定される

 11月14日(火)放送の『開運!なんでも鑑定団』は、一人目の鑑定依頼人松本零士先生、依頼品が足塚不二雄『UTOPIA 最後の世界大戦』(鶴書房)という心昂ぶる回でした。
 鶴書房版『UTOPIA 最後の世界大戦』の古書価格はだいたい300万円くらい…という印象を私は持ち続けていますが、今回の鑑定結果は280万円でした。同書の復刻のため本を貸し出したとき背表紙に白い筋が入ったらしく、その白い筋がなければ300万円だったとのこと。零士先生の本は重版でしたが、これが最初の版でしかも状態がよければ400万円以上になるそうです。鑑定人は、長島書店代表・長島昭利さんでした。
 背表紙に白い筋が入ったため本来300万円のところが280万円と鑑定されたわけですが、零士先生は平然と「でも(復刻に)協力したかった」とおっしゃっいました。その言葉に私は思わず喝采を送りました。

 
 零士先生の同書に関するエピソードや思いも語られました。高校生のとき書店で『最後の世界大戦』を見つけ棚から半分出したところで「きさま〜!高校生にもなってまだマンガを読むのか!!」と物理の先生に見つかって叱られたそうです。でも零士先生は「これは参考資料であります」と悠々と答えて購入したのでした。
 また零士先生は『最後の世界大戦』について「同じ志を持った者として魅力的な作品」と評しておられました。


 長島昭利さんによれば、鶴書房版『UTOPIA 最後の世界大戦』は現在20冊弱くらいが残っているとのこと。以前は10冊残っているかどうか、という話だったので、あれからもう少し発見されたということでしょうか。