てんとう虫コミックス新装版『21エモン』全4巻完結

 10月25日(木)、てんとう虫コミックス新装版『21エモン』4巻が発売されました。
 
 これで『21エモン』全4巻が完結するとともに、てんコミの新装版Fシリーズも一段落つくということでしょうか。それとも来年あたりから続刊があるのか…。
 この第4巻は、エモンくん、ゴンスケ、モンガーのトリオによる本格的宇宙旅行のエピソードが大半を占めています。火星、木星から始まり、太陽系を脱出し、ノッペラ星、レイダンボー星、ボタンポン星、ボタンチラリ星、デカンショ星など我々にとって未知だった不思議な星々をめぐります。その点で、藤子F先生がお好きだったSF小説『宇宙船ビーグル号の冒険』(A・E・ヴァン・ヴォークト)を思い出します。
 
 F先生はこうおっしゃっていました。
「この小説は、主人公たちが行く星々ではじめての体験をするんです。はじめて出会う星、はじめて出会う怪物。読者と登場人物が同じように歩調を合わせて物語が進んでいくんです。だから、読むほうもずっと感情移入できるんですね」(「アニメージュ」1987年4月号)
 F先生がここで語った事柄が色濃く反映した作品がこの『21エモン』であり、『21エモン』の続きを…という動機で描き始められた『モジャ公』だったのではないでしょうか。
 
 
 
 『21エモン』4巻に挟み込まれている「てんコミ新聞号外」で、公式サイト「ドラえもんチャンネル」で連載中の「てんコミ探偵団」書籍化決定(12月12日発売)が報じられています。


 21エモン関連でちょっとオマケの話題を…。
 
 原作絵を使った21エモンの缶バッジです。
 長方形のバッジは、1990年代後半に全国巡回した「藤子・F・不二雄の世界展」会場で販売されたもの。丸いのは、サンデー×マガジン50周年企画缶バッジコレクション(2008年発売)のひとつです。