写真家・篠山紀信さん逝去

 写真家の篠山紀信さんが4日、老衰のため他界されました。

 https://www.jiji.com/jc/article?k=2024010500254&g=soc

 

 篠山紀信さんは言うまでもなく写真界の巨星であり、写真家としての業績やエピソードで語るべきものがたくさんあると思うのですが、子どものころから藤子ファンの私の記憶にはこんな印象もまた根強く刻まれています。

 

藤子先生の自伝『二人で少年漫画ばかり描いてきた』のなかで、「漫画少年」に投稿していた意外な人物の一人として紹介されている人物

 

『二人で少年漫画ばかり描いてきた』の第三章「漫画少年」時代に次のような文章があるのです。

 

後で知ったのだが、当時この『漫画少年』には僕たちの仲間の他にも、意外な人たちが投稿していたのだ。

(中略/SF作家の平井和正氏が『漫画少年』に投稿していたことが紹介されています)

SF作家では他に筒井康隆氏や眉村卓氏、カメラの篠山紀信氏、イラストレーターの横尾忠則氏や黒田征太郎なども熱心な『漫画少年』の投稿家であったという。

藤子不二雄著『二人で少年漫画ばかり描いてきた』[毎日新聞社、1977年発行]より)

 

 藤子不二雄Ⓐ先生が書かれたこの文章を読んだときこそが、私が“篠山紀信”という名前を明確に意識した最初だったと思うのです。

 

 

 また、藤子ファンとしましては、藤子Ⓐ先生の『フータくんNOW!』に登場する“カメラキッド キシン”なるキャラクターも思い出します。

 その名前からし篠山紀信さんをモデルにしたにちがいないキャラクターです。フータくんをこっそり撮影して密着取材しようとした少年?カメラマンで、名前ばかりか髪型も篠山紀信さんに似ています。

 

 篠山紀信さんをモデルにしたマンガキャラクターといえば、赤塚不二夫先生の“カメラ小僧”が比較的有名かと思います。『天才バカボン』などに出てきます。

 赤塚先生はカメラ小僧、藤子Ⓐ先生がカメラキッド キシンとお二人とも篠山紀信さんをモデルにしたとおぼしきキャラクターを描いているわけです。

 

 赤塚先生が藤子不二雄赤塚不二夫の違いを篠山紀信アラーキーの違いに喩えておられたことも思い出されます。

 

 

 篠山紀信さんのご冥福を心よりお祈りします