「ゆめふうりん」「きせかえカメラ」放送

 8月26日(金)、『わさドラ』第19回放送。今晩自宅を出て東京へ向かうため、感想は手短に書く。



●「ゆめふうりん」

原作データ
初出:「小学四年生」昭和47年7月号
単行本:「てんとう虫コミックス」2巻などに収録


・ほぼ原作通りの展開だった。


・原作でパパが語る少年らしい将来の夢とは、「ジャンボジェットのパイロット」と「総理大臣」だった。『わさドラ』では、それに「野球選手」「サッカー選手」も加えられた。パイロットや総理大臣よりは、追加された野球選手やサッカー選手のほうが現代っ子らしい夢といえるか。


・「ゆめふうりん」のおかげで夜の間だけガキ大将になれたのび太が、「あちまれェ」と号令をかける。そのときののび太の、喜びと興奮と不慣れさが入りまじった様子が私は好きなのだが、それが原作通りに表現されてよかった。


・すもうのシーンで、のび太ジャイアン四股名が変更された。
のび太:「のび太山」→「のび太海」
ジャイアン:「デカバカ川」→「剛田山」
ジャイアンは「デカバカ川」というひどい呼ばれ方をしていたのに、『わさドラ』では無難に「剛田山」に呼ばれたのだった。


・しずかちゃんとすもうをとるのび太が、デレデレしながらしずちゃんに体を密着させるところは、のび太のスケベさが出ていておもしろかった。





●「きせかえカメラ」

原作データ
初出:「小学五年生」昭和49年8月号
単行本:「てんとう虫コミックス」3巻などに収録

・「きせかえカメラ」に「サイズ調整ボタン」という原作にない機能が付いた。


・原作に登場しないジャイ子が、「きせかえカメラ」用のデザイン画を描く役で出演。ジャイ子はマンガ家を目指していて絵がうまい、という設定を活かした追加シーンだ。


・デザイナー志望だというスネ夫のノートに描かれた落書き風デザイン画が、原作の画とそっくりで少し笑えた。


ジャイアンスネ夫が空地に女の子を集めてファッションショーを開く。原作ではページ数の都合からか、ショーが始まってすぐにジャイアンの全裸が晒されてオチとなるが、『わさドラ』ではファッションショーの場面が結構膨らまされた。


・全裸になったジャイアンを目の当たりにした女の子たちが「キャー」と悲鳴をあげる場面は、かなり演出を凝らしていた。「きゃああああ」という文字が地球を飛び出して一周する、というオーバーさである。


・全裸のジャイアンスネ夫を追いかけて町の中を走る、というストーリーキング状態で話が締め括られた。